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韓国産軍艦、フィリピンに初輸出 陸・空軍からも問合せ相次ぐ

韓国産軍艦、フィリピンに初輸出 陸・空軍からも問合せ相次ぐ

Posted June. 14, 2010 08:17,   

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韓国の軍艦が、フィリピン海軍に初めて輸出される。米国との関係が緊密なフィリピン政府が、米国産でない韓国産の軍艦を購入するのは初めて。今回の輸出は、フィリピン側が韓国の防衛産業の技術と価格競争力を認めたという点で、今後、フィリピンへの軍需品輸出の第一歩になるものと期待される。特に、フィリピン政府は、今後10億ドル(約1兆2500億ウォン)を投じて「軍需現代化事業」を推進する計画であり、市場の展望が明るいと評価されている。

大宇(テウ)インターナショナルは13日、「今月末、フィリピン政府と最終契約を結び、韓国産の多目的艦(MRV=Multi Role Vessel)を輸出する予定だ」と明らかにした。今回の契約は、大宇インターナショナルと韓国政府が協力して実現した。輸出の実現に向けて韓国政府は、「韓−フィリピン防衛産業・軍需共同委員会」などを通じて、フィリピン政府と緊密に交流してきた。

フィリピンに輸出される軍艦は、長さ120メートル、3000トン級規模のMRVだ。一隻の価格は、約1億1000万ドル。軍艦内に装甲車や兵器などの軍需品を積めるだけでなく、病院や宿泊施設なども設置する予定だ。フィリピン軍隊の効果的な対民間支援業務をサポートするためだ。

大宇インターナショナル・マニラ支社の朴ソクヨン支社長は、「フィリピンは、約7000の島でできた国なので、国防だけでなく対民間支援の領域でも軍艦の活用度が非常に高い。現地の軍人の力が最大限発揮できるように、フィリピン海軍の要請に沿った軍艦を建造する」と話した。実際、今回の契約は、インドネシア海軍を訪問したフィリピン海軍関係者が、現地に輸出された韓国産軍艦を見て気に入り、購入を打診してきたことがきっかけとなった。大宇インターナショナルがインドネシアに輸出した同軍艦も、病院などを備えたMRVだった。

朴支社長は、「このようなオーダーメード型の建造は、韓国が世界1位の造船産業と世界7大軍需産業の国家であるという基盤ゆえに可能なことだ。フィリピン側にも、『韓国は最高の軍艦を最も安く早く建造できる国』という点を積極的にアピールした」と伝えた。実際、同様の仕様の軍艦を米国やドイツから輸入する場合、2倍以上の値段を払わなければならない。

一方、韓国のような価格競争力を備えたシンガポールやマレーシアなどは、今回の受注の最大のライバルだった。これに対して、大宇インターナショナルは「金融支援」というカードを取り出した。予算の余裕がないフィリピン海軍に分割で購入代金を支払えるようにしたのだ。朴支社長は、「このような事実が広まり、最近、フィリピン陸軍や空軍側からも、韓国産の軍需品を購入したいという問い合わせが相次いでいる」と明らかにした。

大宇インターナショナルは、マレーシア合同参謀本部が推進する12億ドル規模の多目的艦(MRSS=Multi Role Support Ship)事業も受注に向けて努力している。大宇インターナショナル・クアラルンプール支社の李世哲(イ・セチョル)支社長は、「大宇インターナショナルは93〜96年、マレーシア陸軍に装甲車111台を供給した経験がある。その後、韓国は世界7大軍需強国に発展しており、受注の可能性を明るく見ている」と話した。



imsun@donga.com