宗教界と環境団体などの反対が激しく、事業の推進が中止されていたソウル外郭循環道路、京釜(キョンブ)高速鉄道の千聖山・金井山(チョンソンサン・クムジョンサン)トンネル、京仁(キョンイン)運河の3大国策事業の推進の可否が今月末、最終的に結論付けられる。
政府は19日、高建(コ・ゴン)首相主催で国政懸案政策調整会議を開き、このような政府の方針を再確認した。
首相国務調整室の崔慶洙(チェ・ギョンス)社会首席調整官は会議に先立って記者たちに、「3大事業に対する政府の立場は終着駅に近づいている。どんな結論が出るとしても反対は出るだろうから、反対派を説得するのに必要な時間を持つため、最終決定時期を今月末に延ばした」と語った。
建設交通部などによると、京仁運河を除いた2つの事業は政府の計画どおり推進される可能性が高いという。
01年11月、仏教界の反対で路線決定が持ち越されたソウル外郭循環道路のサペ山区間の場合、代案として検討して来た北漢山(ブッカンサン)外郭迂回路線は北漢山国立公園内のサペ山を貫く既存の案と比較した際、山林破壊がひどく、住宅密集地域を通過するため苦情発生の可能性が大きいことがわかった。議政府(ウィジョンブ)迂回路線も度を過ぎた山林破壊、住宅地域通過、年間820億ウォンにのぼる道路利用費用の増加などの問題があった。
京釜高速鉄道の千聖山・金井山区間も代案路線として提示された2ヵ所が両方とも住宅街などを通過するか、または環境破壊が激しいうえに、事業変更によって追加される直・間接費用がおよそ18兆ウォンを超えるものと推定されるなど、問題が多いという。
反面、京仁運河については、まずグルポ川臨時防水で工事を仕上げて周辺道路を完成した後、経済性を考慮して今後も引き続き検討を進めることで意見が一致した。
一方、政府の方針が知られると、事業の推進をめぐって熾烈に対立してきた市民団体と建設会社の不満も相次いだ。
サペ山トンネル工事の白紙化を要求してデモ中の僧侶ポソン氏は、「政府がどんな決定をするとしても、大統領が大統領選挙当時公約したようにサペ山トンネル工事が白紙に戻されるまで闘争を続ける」と言い、強硬な姿勢を崩さなかった。