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韓国の携帯電話と車、チリでシェア1、2位目前に

韓国の携帯電話と車、チリでシェア1、2位目前に

Posted March. 30, 2006 07:58,   

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ミチェル・バチェレ大統領の就任式を2日後に控えた今月9日。チリ・サンチャゴ市内の中心部にあるインターコンチネンタルホテルは、就任式祝賀使節団の迎える準備に慌しかった。使節団を乗せて入ってくる車両は、全て現代(ヒョンデ)自動車の「SONATA」マークが鮮明だった。白いソナタ160台が就任式の公式儀典車両に指定されたからだった。

1986年以後の10年間、現代自動車のチリ・ディーラーを務めているギルダマイスト社のリカルド・レスマン社長は、「チリで韓国車の位相を見せる」とし、「昨年、現代自動車の販売が59%増加した」と説明した。また同氏は、「今年はトヨタを抜いて2位の座を占めることができそうだ」と付け加えた。

来月1日には韓国とチリのFTAが発効満2年になり、その波及効果が本格的に出始めている。韓国は特に、自動車、携帯電話、キャムコーダ、プラズマディスプレーパネル(PDP)など先端製品を中心に、現地市場でメジャーになりつつある。

▲チリ市場最強者の夢が熟する〓チリ市場で三星(サムスン)電子の携帯電話販売は03年20万台からFTAが発効した04年には55万台、昨年は77万台へと飛躍的に伸びた。三星電子のホン・ソンジク・チリ法人社長は、「FTAが発効してから、6%だった関税がなくなったが、その分、製品価格を引き下げる代わりにマーケティング費用に投入した。このような戦略がチリ市場でのシェアを伸ばす上で起爆剤の役割を果した」と説明した。

同氏は続いて、「今年1月の販売量のみを見ると、マーケットシェア1位のノキアを既に抜いていおり、このままで行けば、年間販売量を基準とした場合、チリ市場の最強者になれるだろう」と自信を示した。

朴ナムギLG電子法人長も、「南米諸国中でチリ市場の販売伸び率が一番著しい。ほとんどが先端テクノロジー製品であるため、韓国の国家イメージまで一緒に良くなっている」と述べた。

実際、サンチャゴ市内の隋所で三星、LG、現代車、起亜(キア)車のロゴが見うけられる。特に、富裕層が多く住んでいる新市街地には、韓国企業の代理店が軒を並べている。

奇賢舒(キ・ヒョンソ)駐チリ大使は、「チリでは日本より韓国がよく知られており、韓国人に対する印象もとても良い」とし、「FTA発表以後、頻繁になった交流と韓国企業の製品のおかげのようだ」と説明した。

このような雰囲気は29日、対外経済政策研究院(KIEP)と韓国貿易協会主催でソウル江南区三成洞(カンナムグ・サムソンドン)貿易センターで開かれた「韓—チリFTA2年評価と今後の課題」セミナーでも確認された。

同日の発表資料によると、韓国の対チリ輸出増加率は、04年4月1日のFTA発効前の1年間、直前1年対比9.6%だったが、発効後昨年3月まで1年目に58.2%、以後今年2月までの2年目に52.6%と増えた。

チリの輸入市場に占める韓国産製品のシェアも、03年3.0%から04年3.1%、05年3.6%へ引き続き上昇する傾向だ。特に、自動車は04年輸入市場のシェアが16.1%で日本の29.5%に比べて大きく立ち遅れていたが、昨年はシェア23.3%で日本(29.5%)にほとんど追い付いた。

韓国産携帯電話のチリ市場でのシェアは、03年9.5%から04年18.2%、05年19.4%へ、FTA発効以後、2年間で飛躍的に増加した。

▲農業に与える影響は「黄信号」〓韓国市場でチリ産製品の占有率が03年0.59%から04年0.86%、昨年0.87%へと持続的に伸びている。輸入関税が毎年低くなり、14年には完全に消えるブドウと豚農家は、さらに不安を感じている。韓国のワイン産業が基盤を失うという懸念も出ている。

農協中央会の朴哲載(パク・チョルジェ)次長は、「忠北(チュンブク)地域を中心に小規模ワイン生産業者が増える傾向だったが、安価なチリ産ワインが多く輸入されてから、立地を失した」と伝えた。

しかし、韓国農村経済研究院の崔世均(チェ・セギュン)主任研究委員は、「国内農産物全体輸入市場におけるチリ産のシェアは04年0.4%から昨年0.6%へと高くなった」とし、「韓—チリFTAの農業に対する影響はもう少し注視しなければならない」と指摘した。