●「あなたも好き?コードが合うね!」
「仕事は違っても『ミニ』が好きだと言えば何か通じます。自分だけのカラーを重視し、他人の目を楽しむと言いましょうか…」
電子会社の研究員であるノ・ミンジョン氏(29)は、BMWミニの熱烈なファンだ。ハンドルの操作が難しいうえに乗り心地もあまり良くなくて実用性は落ちるが、それでも良いと言う。
ノ氏は、ダウム(daum)ネットカフェーで「ミニクーパー・コリア」を運営している。3000人余りの会員のうち、実際ミニの持ち主は10%前後。残りは「潜在オーナー」になるわけだ。
ミニクーパー・コリアの定期的な集まりは一味違う。ミニ20〜30台を列をなして運転し、人々の関心を集めている。今年6月にはミニで済州島(ジェジュド)の海岸道路を一周する「クラブデー」を計画している。
ブランドマニアたちは「どんなブランドを好むかが、まさに自分を物語ってくれる」と信じている。同じスポーツブランドでも「ナイキ派」と「アディダス派」は違う。
ダウムのネットカフェー「ナイキマニア」運営者であるキム・ギソク(26)氏は、「アディダス派は概してファッション面を重視するが、一面、ナイキマニアは機能性をさらに考える傾向がある」と話した。
三星(サムスン)経済研究所のチェ・スンファ首席研究員は「ブランドマニアたちは、ブランドが本人のライフスタイルを代弁していると考えている」と分析し、「携帯電話、ファッション衣類などの製品にもマニアが多い」と話した。
●「愛する人」の過ちは、見逃せない!
ただ好感を感じる水準であるので、相手の過ちを見つけたら、去ってしまえばいい。
しかし、愛してから長い間の情が染み込んでいる場合、間違っている点を何があっても直そうとする。簡単に去ることがむずかしくなるからだ。
このようなブランドマニアたちは企業に苦言を厭わず、プロシューマー(生産に参加する消費者)役も積極的に行う。
今年3月、英国のベビーカーのマクラレンは、1965年に会社創立から40年以上守っていた日差し避けのデザインを、従来の2段から3段に変えた。
韓国で結成されたマクラレン同好会(1万4000人余り)が、「日差しを好む英国では2段避けでいいが、韓国では2段では日差しを避けることができない」と主張し、改善を要求したからだ。結局、英国の本社は日差しを充分に避けることができる3段日差し避けのベビーカーを新たに制作し、全世界に供給した。
また、ミニマニアたちは今年の初め、BMWコリアのサービスセンターの担当役員と会い、地方巡回サービスの改善、熟練エンジニアの売場常時配置などサービス改善の約束を得た。
●企業がマニア層作りに乗り出した
どんなブランドでもファンがいるというものでもない。認知度の低いブランドはファンクラブ活動も低調だ。このため、企業が直接乗り出してコミュニティを作り、「普通の顧客」をマニアに変えようと努めている。
アガバンは、児童服「オッズ」クラブを、先月にコミュニティサイトのサイワールドで開設した。認知度が低くて自発的なファンクラブがなかったので、会社で直接コミュニティを作ったのだ。
P&Gフケシャンプー「ヘッド&ショルダー」は、オンラインに小規模のマニア層が形成されると「ヘッド&ショルダーマニアクラブ」を作るなど、積極的にマニアたちを「育成して」いる。
LG経済研究所の朴ジョンヒョン研究員は、「特定のブランドに熱狂するマニアたちはオンライン交流を通じてもっと熱烈なファンになる。彼らはアーリー・アダプター(製品早期収容者)や広報大使、プロシューマーなど1人3役を務める企業の大事な資産だ」と話した。
kimhs@donga.com