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「渡り鳥をどう防ぐ」途方に暮れる農民

Posted January. 22, 2007 07:03,   

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「渡り鳥をすべて捕獲しなければならないのか…」

20日、忠清南道天安市豊歳面龍井里(チュンチョンナムド・チョナンシ・プンセミョン・ヨンジョンリ)にあるシン某氏の養鶏場で発生した高病原性鳥インフルエンザ(AI)の原因が渡り鳥である可能性があるという防疫当局の発表が出るや、自治体や各畜産農家では戸惑いを隠せないでいる。これまでAIの発病を防ぐためのさまざまな措置をとってきたが、これといった効果のないことが分かったからだ。現場の公務員や専門家たちは、「渡り鳥がAIの媒体であることが確実ならば、関連対策を最初から練り直さなければならなくなる」と口をそろえた。

▲いかなる対策も効かない状況〓今回、AIが発生した龍井里は、03年末と04年はじめにかけても高病原性AIが発生したところ。

これまで忠清南道や天安市、そして地域の家畜農家は、渡り鳥対策を含めてAIの再発防止のために多角的な対策を講じてきた。

村全体を「AI発病集中管理地域」と指定し、数億ウォンをかけて農場ごとに網などの「防空網」を設置して、渡り鳥の往来を防いできた。「共同消毒施設」を設け、組を編成し、養鶏場やカモ農場、養豚場などを対象に定期的な消毒活動も行ってきた。最近は渡り鳥の近づきを防ぐため、上下する2重布やビニルを取り付けたカーテン式の飼育舎も登場した。

しかし今回の感染でさまざまな対策が効かなかったことが確認された。イム・スンボム忠清南道畜産課・家畜防疫担当職員は、「龍井里と周辺地域には渡り鳥が多く飛来する豊歳川や曲橋(コッキョ)川があり、これまでそれなりに渡り鳥対策に万全を期してきたが虚を突かれた」としつつ、「今の防疫体系を全面的に見直す時が来たようだ」と吐露した。

▲多様な渡り鳥対策のアイデア〓21日午前、忠清南道庁で農林水産部(農林部)の職員や忠清南道地域の市郡の畜産公務員、獣医など60人あまりが出席したなかで開かれた「AI緊急防疫対策会議」では、渡り鳥の遮断が話題となった。

牙山市(アンサンシ)の金ウンシク農政課長は、「家禽類農場に渡り鳥が近づかないように、渡り鳥の到来地周辺の家禽類飼育農家に対しては、一定期間鳥獣捕獲の許可を認めてほしい」と要請した。しかし同方策は環境部や動物保護協会などの環境団体の激しい反発が予想される。

金課長は、「2回以上AIが発生した地域を含めて渡り鳥の到来地周辺を、『家禽類飼育禁止区域』に指定する法律を制定する必要もある」と主張した。

▲渡り鳥がAIの媒体である可能性〓これに先立って農林部や忠清南道は、天安市豊歳面龍井里のシン氏の養鶏場でAIが発生したと20日、明らかにした。シン氏は19日、157羽が急死するや当局に届け出た。

農林部の金チャンソプ家畜防疫課長は、「この農場から1〜2キロ、去年12月にAIが確認された牙山市湯井面吉山里(タンジョンミョン・キルサンリ)のカモ農場から8キロ離れた豊歳川や美湖(ミホ)川の野生マガモの糞を検査した結果、かつてのウイルスとは違う新しいAIウイルスが発見された」とし、「従来の農場ではなく、渡り鳥による感染と推定される」と語った。

防疫当局は21日午前、シン氏の養鶏場(3万羽あまり)や半径3km以内の鶏やカモ66万羽を処分することにした。また牙山での発病以来、20ヶ所で運営していた家畜防疫統制所を27ヶ所に増やし、鶏やカモ、その生産物の移動を統制した。



mhjee@donga.com jarrett@donga.com