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銀行「借金の誘惑」

Posted October. 24, 2007 08:12,   

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「5000万ウォンまで可能です。いくら貸しましょうか」

とある会社員のパク某課長(39)は最近、信用融資を受けるために取り引き銀行の支店を訪ね、銀行員の話を聞いてびっくりした。

2、3年前までも信用融資可能金額は1000万〜2000万ウォン水準だったが、最大限度額が5000万ウォンまで増えていたからだ。

一応、1000万ウォンだけを借りたパク課長は、「銀行がやたらに信用融資を増やしているのは、サラリーマンたちが『莫大な借金』を抱えることになっても、(銀行は)利益さえ残れば良いという発想ではないか」と話した。

各都市銀行が会社員向け融資に積極的に乗り出し、個人向け融資金の規模が速いペースで増加している。株式投資を目当てに借りるケースも多く、株価の急落や景気が低迷する場合は深刻な後遺症が憂慮される。

●年所得の200%まで無担保融資

都市銀行の信用融資残高は、昨年末の179兆ウォンから6月末現在の191兆ウォンに、6ヵ月ぶりに12兆ウォン増加した。

各銀行は、信用融資を増やすために先を争って新商品を出すか、街頭広報、携帯電話の広告メールなどで会社員を誘惑している。以前は、銀行との取引実績によって融資額に差をつけたが、最近は職場や年所得水準に合わせて融資額を決め、融資額の上限を大きく引き上げた。

ウリィ銀行は6日、銀行、証券、保険など金融会社の社員を対象にした「金融人クラブの信用融資」商品を出した。年所得の200%まで融資が可能で、年俸が5000万ウォンなら1億ウォンまで無担保で借りれる。

ハナ銀行も優良企業4000社を別途選定し、融資のマーケティングを強化している。

中央銀行の韓国銀行が23日に発表した「預金取扱い機関の家計向け融資の動向」によると、今年8月に都市銀行とノンバンクの家計向け融資は4兆9580億ウォン増加し、月間基準で今年の最高値を記録した。特に、都市銀行の家計向け融資の増加額3兆3597億ウォンのうち、信用融資は2兆8937億ウォンで86%を占めた。

●借りたお金で株式に投資も

各銀行は主な収益源だった住宅担保融資が金融当局の抑制政策によって停滞気味を見せると、信用融資から活路を見い出そうとしている。

主要銀行の家計向け融資金の延滞率は、国民(クンミン)=0.80%、新韓(シンハン)=0.48%、ウリィ=0.66%、ハナ=0.51%などいずれも0%台の水準だ。

銀行側は、個人リスク(危険)管理に対する自信感を持って信用融資を増やしていると主張しているが、顧客たちの潜在的な信用不良を担保に利益を取っているという点で、適切な規制が必要だとの指摘が出ている。

ハナ銀行の家計向け融資担当者は「今年、証券市場が好況を享受していることから株式やファンドに投資するために信用融資を受ける顧客が多い」と話し、「担保や保証なしに1億2000万ウォンを借りて株式に投資した事例があるとも聞いている」と説明した。

韓国銀行の関係者は「経済が発展して消費が拡大するにつれ、家計向け融資が増えるのは自然な現象だが、個人が耐えられる水準を超えれば問題を生むだろう」と指摘した。



ssoo@donga.com