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28億ドルの貿易収支、60万の雇用創出 韓—EU・FTA効果

28億ドルの貿易収支、60万の雇用創出 韓—EU・FTA効果

Posted July. 28, 2008 03:31,   

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韓国と欧州連合(EU)の自由貿易協定(FTA)は、市場拡大と生産性向上などの側面で双方にプラス効果をもたらすだろうという見方が大勢となっている。

また、EUの先進諸国は米国と、後進諸国はアジアの国々と競合関係になるだけに、韓国経済に資源配分の効率性と生産コスト削減効果をもたらすものと見込まれる。

対外経済政策研究院は、韓EU間でFTAを締結すれば、長期的に国内総生産(GDP)が3.08%増となり、貿易収支28億5000万ドル、就業者数は59万70000人がさらに増えるものと予想している。

LG経済研究院もFTA締結後、経済成長率が年平均0.2〜0.58ポイントくらい高まるものと予想している。EUが世界一の内需市場を確保しているうえ、韓国は中国に次いで2番目に輸出規模の大きい市場であるからだ。

FTAが締結され、EUの関税率が低下すれば、韓国の自動車と通信機器、テレビなどの家電製品と繊維などの輸出がさらに伸びるものとみられる。

それに対し、輸入量の多い精密機器と石油化学、機械類などに対する輸入枠は一層拡大される。また、EUは豚肉と牛乳、チーズなどの酪農製品に対する積極的な開放を迫っているため、畜産品の輸入も増えるおそれがある。

韓国の大企業は、EUの進んだ素材部品産業およびオリジナル技術を利用し、最終生産財の付加価値を高めることができ、日本に偏っている部品輸入の多角化をはかり、単価を削減できるというメリットがある。

さらに、品質と価格競争力を兼ね備えた中小企業にとっては、これまで輸出対象としてきたアジアや南米地域並みの大規模な市場が開放されるということから、更なる輸出拡大のチャンスになるものと見込まれる。

EUが中国や日本より韓国とのFTA締結を急いでいることから、交渉が早期に妥結した場合、世界貿易市場における韓国のステータスアップも期待できるし、東アジアの経済秩序に及ぼす影響力も強化される可能性があると見る向きもある。

とりわけ、EUは商品市場以外にもサービス、投資、政治分野までを含む包括的な協定を視野に入れいているため、韓半島の平和・安定に寄与するものとみられる。

LG経済研究院の金ヒョンジュ研究委員は「今まで韓国の輸出企業は、品目の比較優位によって先進国と途上国市場に分け、輸出戦略を施してきた。韓—EUのFTAは、多層的な性格の大規模な市場が新たに開放されるということから、よりきめ細かく、戦略的なアプローチが不可欠だ」とアドバイスした。



ceric@donga.com