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ファンドに投資した退職金が目減り 株式市場の低迷が影響

ファンドに投資した退職金が目減り 株式市場の低迷が影響

Posted August. 20, 2008 07:32,   

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国内の証券市場が今年に入り大幅に下落していることから、退職年金をファンドに投資していたサラリーマンは焦りを募らせている。特に昨年の10月末から11月初めのように証券市場が頂点だった時期に退職年金をファンド中心に運用したサラリーマンらは、元本が目減りするなどの大きな損失を受けた。彼らのほとんどは、退職金が減少する経験は初めてであり、心理的な打撃も大きい。

●確定寄与型の元本、目減りする可能性

政府が05年12月に導入した退職年金は、企業体が倒産し労働者が退職金をもらえなくなる副作用を防ぎ、労働者の安定的な老後資金の確保のため、積立金を外部の金融機関に任せて運用するようにする制度。現在5人以上いる事業所が加入対象であり、現行の退職金制度を維持するか労使の合意に基づいて退職年金に変更することができる。

確定寄与型の場合は使用者が既に決められた金額を負担するが、積立金を運用する方法は労働者が決めるため、株式市場が活況を呈すると退職年金も増えるが、最近のように株式市場が低迷すると退職年金が積み立てた元本より目減りする可能性もある。このようなリスクのため、確定寄与型は株式に対する直接投資が禁止されており、間接投資も株式の割合が40%までのファンドに限られる。

昨年5月、退職年金に加入したある中小企業のY(47)部長は、今年5月までに2回支給された退職積立金669万ウォンを全額退職年金ファンドに投資した結果、現在は648万ウォンで21万ウォン(3.1%)が減少した。同氏は、「銀行の定期預金に預けていたら、5%ぐらいは収益が出たはずなのに、結果的に機会費用まで計算すると10%ぐらいの損失が出たことになる」と残念がった。

●確定給与型は元本受給を保障

確定給与型(DB=Defined Benefit)は、労働者に受給される退職年金が事前に決められる代わりに、資金の運用は使用者(会社)が決定し、それに伴う損益も会社が責任を持つ。従って、運用実績が悪いと、労働者がもらう退職給与には変動がないものの、会社が損失の分を埋めなければならないため、運用実績が悪化すると、会社の財政に負担が発生する。

確定給与型に加入した中小企業A社は、昨年10月、10億ウォンを退職年金ファンドに加入させた結果、現在8億8782万ウォンとなり1億1218万ウォン(11.2%)の損失が発生した。株式などに対する運用の規制がない米国では、企業が退職年金の運用によって多大な損失を被って企業の経営が厳しくなることもある。GMは02年、年金の不足分が193億ドルに達し、これを穴埋めするため翌年170億ドル分の債券を発行した。

その一方、最近、退職年金ファンドのこの2年間の収益率は、11.68〜53.64%で06年8月以前に加入した人は、比較的良好な収益を得ていることが分かった。韓国投資証券のカン・ソンモ退職年金研究所長は、「株式市場の下落によって退職年金が目減りすることもあり得るという、有意義な経験になるだろう。本人の投資性向を勘案し、長期的に退職年金の資産配分をどのようにするかを再点検する契機にしなければならない」と述べた。



jefflee@donga.com chance@donga.com