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乱高下する為替相場、企業は対応でへとへと

乱高下する為替相場、企業は対応でへとへと

Posted October. 29, 2011 05:54,   

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忠清南道瑞山市(チュンチョンナムド・ソサンシ)の大山(デサン)石油化学団地に位置する石油化学メーカーのA社は、この3ヵ月の間に来年の為替相場の見通しを2度も変えた。9月初め、1ドル当り1050ウォンと推算したが、欧州の財政危機で金融市場が混乱したことを受け、9月末、1100ウォンに修正したが、為替相場が再びウォン高ドル安へ転じたことで、再度見直し作業に入った。原油を持ってきた加工する同社の財務関係者は、「為替相場が1ウォン動くたびに純利益が12億ウォンずつ変動する」とし、「為替相場がどこへ飛ぶか予測できないラグビーボールのように動いて、来年の事業計画書を練るのがさらに難しくなった」と訴えた。

ウォン—ドルの為替相場が乱高下している。欧州の財政危機の煽りを受け、今月初め、1ドル=1194ウォンまでウォン安が進み、1200ウォン突破を目の前にしていた為替相場が、以後方向を変えて28日には1104.9ウォンまでドル安となった。同日、為替相場は寄り付きから1094ウォンまでウォン高ドル安となり、一時1100ウォン台を割った。ウリ先物のビョン・ジヨン研究員は、「欧州連合(EU)首脳会談でユーロゾーンの危機がある程度解消し、米国の経済指標が好転していることから、為替相場が大幅の下落傾向(ウォン高ドル安)を見せた」とし、「決済需要で下落速度はやや遅くなるだろうが、長期的に1100ウォン台を離脱する可能性が高い」と分析した。

8月までも1ドル=1000ウォン台の崩壊まで懸念されていた為替相場がわずか3ヵ月の間で乱高下を続け、企業側は「為替経営」にヘトヘトになっている。欧州の財政危機が爆発寸前まで至った9月末、1日に15〜30ウォンずつ値上がりした為替相場が10月半ば以降は1日10ウォン以上下落して変動性が拡大している。

通常、為替相場が値上がりすると輸出に役立ち、逆の時は輸入環境が良くなると言われるが、最近のように予測が難しい状況ではこのような分析も意味がない。為替相場が大きく変動するたびに、企画財政部が「急激な偏りは市場に不安感を与えかねない」と警告するのもこのためだ。為替相場の乱高下を防ぐため、政府が規制3種セット(先物為替持高限度規制、外国為替健全性負担金の導入、外国人債券投資課税)を導入し、中国、日本と同時多発的な通貨スワップを締結したが、最後の下支えの役割をするだけで、普段変動幅の大きい為替相場の動きを緩和する上ではあまり効果が出ていない。

専門家らは、ウォンードルの為替相場が下向き基調を維持しても、欧州や米国などの変数次第でいつでも急変動する可能性が高いだけに、先制対応が重要だと話す。三星(サムスン)経済研究所のチョン・ヨンシク首席研究員は、「企業が為替リスクの管理ノウハウを協力会社と共有し、金融圏や大型取引先の財務安全性の把握に万全を期する必要がある」とし、「為替相場の変動による製造原価の変動危険性を事業計画の定数として考慮しなければならない」と指摘した。

金融研究院のパク・ソンウク研究委員は、「韓国は新興国であり、資本市場の開放度が大きいため、危機の時、為替相場の変動性が高い」とし、「国内輸入企業が先物為替取引を効果的に活用するように誘導し、中長期的には多様な経済主体の外国為替市場への参加を誘導するなどの努力が求められる」と話した。



january@donga.com