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北朝鮮の闇市場、ドルの為替相場が7年間で16倍に暴騰

北朝鮮の闇市場、ドルの為替相場が7年間で16倍に暴騰

Posted January. 06, 2012 03:04,   

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継続する経済危機により、北朝鮮の闇市場で取り引きされるドルの為替レートが02年から09年までに16倍暴騰(北朝鮮ウォンの価値が急落)したことが明らかになった。為替レートが毎年2倍近く上がっており、韓国が07年の通貨危機で経験した為替レートの暴騰を北朝鮮は毎年経験していることを意味する。国際社会の対北朝鮮制裁が強化され、北朝鮮経済は事実上、中国に従属していると分析された。

5日、統計庁が作成した「統計で見る南北変化報告書」によると、北朝鮮の闇市場で取り引きされる為替レートは、02年の7ドル=200ウォンから、08年7月には3200ウォン、09年3月には3800ウォンに上昇した。6年8ヵ月の間に16倍上昇し、この期間の年平均の為替レートが約1.7倍上がったことになる。

北朝鮮の闇市場の為替レートは、北朝鮮政府が定めた公式の為替レートより40倍以上高い。北朝鮮に滞在している外国人を対象とする両替所で適用される公式為替レートは、02年の1ドル当たり2.21ウォンから08年には130ウォンにまで跳ね上がり、09年からは1ドル当たり100ウォンを維持している。現在、北朝鮮で通用する為替レートは、公式の為替レートと北朝鮮住民を対象とする各地域の外貨交換所の為替レート、闇市場の為替レートの3つある。むろん、闇市場の為替レートが実際の貨幣価値を最もよく反映している。

北朝鮮の為替レートが暴騰したのは、貿易収支の赤字が悪化し、外貨準備保有高が減少しているためだ。北朝鮮の輸出額は97年の9億1000万ドルから09年の10億6000万ドルで足踏み状態だが、輸入額はエネルギー難で石炭などの鉱山物の輸入が増え、同期間で12億7000万ドルから23億5000万ドルに2倍近くに増えた。このため、90年代後半まで3億〜4億ドル水準を維持していた貿易収支赤字は、00年に8億6000万ドル、05年に10億1000万ドル、09年には12億9000万ドルと、赤字幅が拡大した。09年の北朝鮮の輸出規模が10億6000万ドルにすぎないため、貿易収支赤字が全体輸出量を上回ったことになる。

中国から輸入される電子機器が人気を呼んでいることも、為替レートの上昇を煽っている。中国からの電子機器の輸入額は、98年の970万ドルから10年には2億1600万ドルにのぼり、約22倍増えた。不足した財政を補充するためにむやみに貨幣を印刷したために物価が高騰し、コメの価格が02年の1キロ45ウォンから、08年には2000ウォン台となり、6年間で約45倍上がった。

北朝鮮の中国への経済依存度もますます深刻化している。90年まで54%だった対ロシアの輸入依存度が、08年には3.6%にまで落ちたが、対中国輸入依存度は同期間で14.7%から75.7%に高まった。北朝鮮の対中国輸入依存度は、05年までは50%台にとどまっていたが、06年の核実験以降、国際社会の対北朝鮮制裁が強化されて以降、急激に高まり、昨年には90%に迫ったと推定される。特に、南北経済協力が足踏み状態の間に、中国の北朝鮮鉱山開発が増加し、08年には北朝鮮が誘致した海外直接投資(FDI)4380万ドルのうち中国の投資額が4128万ドルと94%を上回った。

北朝鮮の対中国経済依存度は、金正日(キム・ジョンイル)総書記の死去により一層高まるものとみえる。三星(サムソン)経済研究所のパン・テソプ上級研究員は、「中国が北朝鮮の資源開発など各種経済プロジェクトを独占しているうえ、体制の安定が緊急な北朝鮮が当分の間、南北関係の改善や対外開放に乗り出す可能性が小さいため、対中国依存度はますます高まるだろう」と指摘した。



weappon@donga.com