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スクール・ゾーンは子供の危険区域?

Posted May. 04, 2001 09:22,   

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「ちょっと見てください。子供と自動車が入り混じって危なっかしくてしようがないでしょ。」

子供の日を一日控えた4日午前11時ごろ、ソウル市中区にあるジャンチュン小学校の前。子供たちが下校する時間に合わせて迎えにきた主婦、ファン・ヘランさん(34、ソウル市ソンドン区グモ1洞)は、各種の車両が疾走する学校前の交差路を指差した。

ここは、子供たちの学校を中心に半径300mが「子供保護区域(スクール・ゾーン)に指定されている。しかし現状は「子供危険区域」同然だった。

同日午前、高建(コ・ゴン)ソウル市長と「安全生活実践市民連合」の宋梓(ソン・ジャ)代表ら各界から集まった30人余は、自ら子供たちの目線で学校前の120mを歩いた。

まず、学校の進入路に位置したガソリン・スタンドが目に入った。随時ガソリンを求める車が入り乱れるため、ここを通る子供たちは皆神経を尖らせている様子だ。ガソリン・スタンドを経て、学校に向かって50mほどのぼると裏の抜け道とぶつかる交差点に出る。歩道が特に設けられていないため、車道との区別はなく、子供たちのハラハラ「曲芸通行」は続く。クラクションを鳴らす音も絶えない。車やバイクが子供たちとわずか10mのスレスレで走るような危険な瞬間も何度となく目撃された。車道と歩道を分離してくれる保護壁は学校正門の左側70m区間にのみ設置されている。

高市長は下校中のチェ・チャンギュン(9・ジャンチュン小2年)に「登校中に危ないと感じるころはとこか」と聞くと、「交差点が一番危ないです。車がスピードを出し過ぎています」と訴えた。高市長は心配そうな顔で聞いた。

この日は、不法駐停車する車が少なかったが、普段は車が道路の一方を占領するため登校の道が大変危険だと住民たちは漏らす。住民のイ・ジョンミンさん(61)は「周辺に平和(ピョンファ)市場と零細衣類メーカが密集しているため、物流の貨物とバイクは絶えず行き来する」とし、「だけど、子供たちが登校する時間帯に警察が交通整理に出ている様子を一度も見たことがない」と指摘した。

現在、ソウル市がスクール・ゾーンとして指定したのは幼稚園・小学校・特殊学校など合わせて830ヵ所。しかし、スクール・ゾーンに指定されている他の学校周辺もここと大きく変わらないと、ソウル市は見ている。

国連児童基金(UNICEF)は最近、傷害および交通事故による1〜14才の児童死亡率を調べた結果、韓国が経済協力開発機構(OECD)の26会員国の中、最高の10万人当たり25、6人であると発表した。1999年、全国で事故死した児童1467人の中、交通事故による死亡児童は697人(47.5%)で5割近くにのぼる。

「学校前の現実」を深刻な顔で見つめた高市長は「今後、警察と協力し830ヵ所のスクール・ゾーンに置かれている路上放置物体と危険施設物を一切整備する」と言った。

しかし、車をよけながら息子と帰り道についた主婦のファンさんは「今日は、市長さんの訪問もあって警察の交通指導があったにもかかわらずこんなに込んでいる」とし、「一回性に終らず、持続的な感心を寄せてほしい」と厳しい一言を放った。



チャ・ジワン maruduk@donga.com