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朝鮮族出身女性 中国在住の息子の入国求め法務部相手に人情訴訟

朝鮮族出身女性 中国在住の息子の入国求め法務部相手に人情訴訟

Posted July. 21, 2002 21:45,   

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韓国人と再婚した40代の韓国系中国人の朝鮮族女性が、中国に残してきた息子の韓国入国許可を受けるため、法務部を相手に力に余る訴訟を続けている。

中国国籍のチャン某(45・女)さんは、98年に韓国人男性の朴某(43)氏と再婚し、韓国に帰化した。

韓国での生活に慣れてきたチャン氏は、中国人の元夫との間で産んだ二人の息子(22歳、13歳)のことを気にかけていた。元夫が息子たちを虐待していたので、チャンさんは気をもんでいた。チャンさんの悩む姿を見守っていた朴氏は、相談の末、二人の息子を養子として迎え、自分の戸籍に載せた。

チャンさんは、これを根拠に昨年、法務部に息子たちの入国許可を求める手紙を出した。しかし、長男はすでに成年になり自立が可能で、次男も父と同居しているため、韓国で養育する必要がないという返信が返ってきた。

チャンさんは昨年末、「息子に対する入国不許可処分を取り消してほしい」として行政訴訟を提起した。しかし、ソウル行政裁判所は、「正式手続きを踏まえていない」としてこれを却下した。招請人として招請対象者の入国に必要な査証発給認定書を申請していない、というのが理由だった。

そこでチャンさんは、査証発給認定書を申請したが、法務部は「中国人子女の入国許可審査基準」の規定上、20歳を超えた長男は入国が認められないという説明を繰り返すだけだった。

う余曲折の末、次男を韓国に連れてくることができたチャンさんは、「長男を一人だけ残しては生きていけない」と、今月初めにソウル高裁に控訴した。弁護士を選任する余裕がないため、午前0時過ぎまで食堂で働くかたわら、合間を縫って訴訟答弁書を自分で書いては法廷に出席している。チャンさんは、「会いたいという息子の手紙を受け取るたびに、胸が痛む」とため息を吐いた。

しかし、法務部関係者は、「朝鮮族の人たちが結婚や養子縁組を入国の手段にして不法滞在するケースが多く、規制は不可避だ」とする立場を堅持している。

法曹界では、法務部の処分に対して、行政便宜主義的な発想がもたらしたもので、特定の民族を差別する結果を生んでいると指摘する。鞖今子(ペ・グムジャ)弁護士は、「年を取っているということだけで養子にした子女の入国を許可しない国はない。事後調査などを通じて偽装かどうかを判断するのではなく、中国人だという理由で家族との再会自体を防ぐのは、人権侵害の余地がある」と話している。



李姃恩 lightee@donga.com