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代筆に汚れた書道大展 入賞見返りの裏取引が摘発

代筆に汚れた書道大展 入賞見返りの裏取引が摘発

Posted July. 03, 2003 22:01,   

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「代筆による入選、金品の収受、表具の委託…」

社団法人韓国書道協会と韓国書家協会がそれぞれ開催する「大韓民国書道大展」と「大韓民国書道展覧会」を審査する過程で、入賞を見返りにした裏取り引きが警察に摘発された。

美術界の関係者らは「書道大展に対する疑惑と問題は、目新しい話ではない」述べ、「最も純粋かつ清廉であるべき芸術作品が、実力より金によって汚されたのは随分前から」だと声を揃えた。

▲金に汚された書道大展〓ソウル警察庁捜査科は3日、書道作品展の開催にあたり、金品を受け取って作品を代筆したうえ、受賞作に選定した、韓国書道協会理事長の金氏(61)ら5人を業務上背任の疑いで逮捕令状を申請する一方で、審査委員と出品者19人を書類送検した。

警察によると、韓国書道協会理事長および書道大展運営委員長を務める金氏は、1999年に弟子の張(チャン)氏(50、書道家)から、およそ500万ウォンの金品と数回に渡る接待を受ける代りに作品を代筆した後、これを入選させた疑いがある。

金氏はまた、毎年入賞した450点余りの作品の表具を特定の者に委託し、97年から昨年までで、およそ4100万ウォンの不当な利益をあげた疑いも持たれている。

一方、韓国書家協会の理事兼審査委員長を務める全(チョン)氏も、96年から同協会が主催する書道展覧会で、作品を代筆する見返りに、およそ10人の出品者から4600万ウォンを受け取った疑いが持たれている。

問題は、こうした不正が、なにも目新しい話ではないということだ。

ソウル地検は、93年7月「大韓民国書道大展」で金を受け取って不正審査をした、当時韓国書道協会理事長の沈(シム)氏など、およそ10人の協会幹部および審査委員を業務妨害などの疑いで逮捕した。

▲書道大展は「金(カネ)龍門(?)」〓各協会の書道大展で不正が後を絶たないのは、ずさんな審査過程のうえ、この過程が書道界への事実上の「登龍門」として認識されているため、入賞した場合、名声と金が入るのは確実視されるからだ。

韓国書道協会が入賞者に与える点数は、入選1点、特選3点、優秀賞4点、大賞5点となっている。

韓国書家協会は入選1点、特選4点、優秀賞5点、大賞7点を与えている。

出品者が数回の受賞を通じて10点をもらった場合は、招待作家として認められる一方、審査委員に委嘱される特典も与えられる。

また、外部への講義はもとより、展示会を開催する際には全ての費用を協会が負担するほか、塾を開いた場合、門下生の数も左右される。

さらに、特選以上の場合は現場で直接書かなければならないが、入選作は作品を出品するだけでよいため親筆の可否を問わないのも、不正を生む構造的な問題として指摘されている。

美術界の関係者は「入選作は出品するだけでいいので、実際に誰が書いたのか知るすべがない」として。「有名人が金を受け取って代筆する場合が数多」だと語った。

出品作の20%を固定的に入選させる慣行にも問題がある。

「大韓民国書道大展」の場合、毎年およそ2000人が応募し、このうち20%以上が各種賞を受賞している。「大韓民国書道展覧会」の場合も、今年1858人が応募して大賞と優秀賞など、665人もの入賞者を出している。公募展の主催側が賞を乱発している理由は、収益を上げるためだ。

インターネット上で書道ギャラリーを運営している康(カン)氏(60)は。「招待作家の肩書を持つ者だけが既得権を有する書道界の古い慣行が根本的な問題」だとしながら、「これがなければ全く権威を認められないため、公募展に必死にならざるをえない」と話した。



sys1201@donga.com