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売春女性の性病検査システムが崩壊…取り締まりで「風船効果」

売春女性の性病検査システムが崩壊…取り締まりで「風船効果」

Posted October. 17, 2004 23:23,   

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性売買特別法の施行により、売春風俗店に対する警察の特別取り締まりや売春関係者に対する刑事処罰が行われているなか、こうした法律の執行が、かえって弊害をもたらしているという懸念の声が高まっている。

取り締まりが始まってから、売買春が住宅街などに浸透する「風船効果」(片方を押し込むともう一方が膨らんでくる現象)が広がっている。

また、売春が一層隠れるようになったため、性病が広がる恐れがあると指摘する専門家もいる。実際、特別取り締まりの実施以降、保健所が売春風俗店の女性に対して行ってきた性病検査システムは、事実上崩壊している。

ソウルの代表的な売春風俗店街の清涼里(チョンニャンリ)「588」地域を管轄している東大門(トンデムン)保健所側は17日、「特別取締りの実施以来、検査を受けた売春女性は1人もいない」と明らかにした。

2002年に韓国刑事政策研究院は、売春の産業規模が年間24兆ウォンに達しており、少なくとも33万人の女性が、売春を職業にしているという調査結果を出した。最大で150万の女性が、売春をしていると推定する女性団体もある。

このため、売春に対する大々的な取り締まりは、関係する別の業者にまで打撃を与えている。売春風俗店の周辺で売春女性や買春客を相手に営業していた飲食店や美容院、洋服店はもちろん、宿泊店にまでしわ寄せしている。

「588」でコーヒーやビールなどを販売していた金某氏(39・女)は、「平均で一日、5万〜6万ウォンの売り上げがあったのに、今は1万〜2万に減っている。どうやって食べていけばいいのか分からない」と嘆いた。

営業不振のうえ、金融機関による貸出金回収により、多くの宿泊施設が競売に出されている。ある証券会社は最近、宿泊施設に対する貸し倒れの恐れが広がっているという報告書までまとめた。

しかし、これに反対する意見も強い。

経済正義実践市民連合・経済正義研究所のウィ・ピョンリャン専属研究員は、「短期の現象で経済への波及効果を判断するのは無理だ。売春市場の縮小は、接待文化の正常化につながって、経済全体の健全性と競争力を高められる」と話した。



吉鎭均 趙梨榮 sunjung71@hotmail.com