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韓国研究チーム、ES細胞利用したクローン豚作りに成功

韓国研究チーム、ES細胞利用したクローン豚作りに成功

Posted December. 27, 2007 03:01,   

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韓国の研究チームが世界に先駆けてES細胞でクローン豚(写真)を作るのに成功した。

慶尚(キョンサン)大学の獣医学部のノ・ギュジン教授は26日、「江原(カンウォン)大学の李殷松(イ・ウンソン)教授と忠北(チュンブク)大学のヒョン・サンファン教授、畜産科学院のソン・ファンフ博士、京畿道(キョンギド)畜産衛生研究所と共同で豚から取り出したES細胞を利用し、クローン豚を作った」と明らかにした。

豚は、解剖学、生理学的に人間ともっとも近い動物で、臓器の大きさも人間と似ている。研究チームは、今回の技術を臓器移植用クローン豚の生産効率アップに活用できるものと見込んでいる。

これまでは、クローン動物を作る際に主に体細胞が利用された。

ノ教授は、「体細胞のクローンの場合、受精卵が早死にしたり、奇形、流産、早産、死産、出生後の早期死亡などの問題が生じ、生産効率が1〜5%程度に過ぎなかった。体細胞より分化が進んでいないES細胞を利用すれば、効率を20%まで引き上げることができる」と説明した。

研究チームは、臓器の大きさが成人ともっとも似ている体重である約70kgのメスのミニ豚の骨髄から中間葉幹細胞を取り出した。成体幹細胞の一種である中間葉幹細胞は、分化がほぼ進んでいない初期段階のES細胞で、採取と培養、保管などが体細胞より厳しい。

研究チームは、一般豚の卵子から核を取り除いた後、中間葉幹細胞を埋めてから、電機衝撃で融合させクローン受精卵を作った。そしてクローン受精卵約100個ずつを一般豚(代理母)5匹の子宮に着床させた。

そのうち1匹の代理母から、3日、クローン豚の子豚4匹が生まれた。子豚のうち1匹は体重400g、残りの3匹は800gだった。400gの子豚は生まれて二日後に遺伝子分析のため研究チームが犠牲死させており、ほかの1匹は母豚から乳を求めて圧死した。残りの子豚2匹は現在健やかに育っている。

ほかの代理母の豚2匹も出産を間近に控えている。

ノ教授は「日本でES細胞を利用し、マウスと牛のクローンに成功しているが、豚は今回が世界で初めてだ。これから免疫体液を調節した遺伝子をES細胞に挿入してクローンする技術を開発すれば、免疫の拒絶反応のない移植用異種臓器も作ることができる」と意気込んでいる。

研究チームは現在、国際ジャーナルに投稿する論文を準備している。今回の研究は、農村振興庁のバイオ臓器事業の支援で行われた。



sohyung@donga.com