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自家製花火が除夜の鐘の音を消す

Posted January. 02, 2008 07:16,   

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大学生の金(21・女)さんは、ボーイフレンドと一緒に、昨年12月31日深夜、「除夜の鐘記念式」を見物しようと、ソウル鍾路区(チョンノグ)の普信閣(ポシンガク)に出向いたが、スペシャルな思い出の代わりに得たものは、不快感だけだった。

同日午後11時半ごろから集中的に打ち上げられた自家製花火のためだ。自家製花火に当たったり、花火を避けようとして倒れてけが人が出るなど、至るところで危険な状況が発生した。

金さんは、「花火の煙でせきが止まらなかったり、花火を避けようとして人とぶつかったり、転倒したりするなど、大騒ぎのなかで新年を迎えたことは非常に残念だ」と不満をぶちまけた

●花火で12人がけが

除夜の鐘記念式で、自家製花火の使用を断固として阻止すると宣言したソウル市や消防本部の取り締まり方針は、あまり功を奏しなかった。至近距離で打ち上げられた花火のせいで、多くのけが人が出、市民は不都合を強いられた。1日、ソウル市と消防本部によれば、同日午前0時を前後して、普信閣周辺では、記念式を一目見ようと集まった人々の一部がいっせいに爆竹に点火し、計12人がけがを負った。

消防本部関係者は、「けが人たちは顔や体に爆竹が当たったり、打ち上げられる爆竹を避け右往左往するなかで、人ごみの中で倒れたケースだ」とし、「6人が病院に運ばれたが、幸い重傷を負った人はいないという」と話す。

これに先立ち、ソウル市と消防本部は12月31日、普信閣周辺の鍾路タワーなどの主要地点に警察と合同で現場状況室を設置した。また、5870人の警備隊を配置し、自家製花火の持込みや販売、使用を断固として取り締まると発表した。

しかし、同日午後11時半ごろからいたるところで自家製爆竹が打ち上げられ、警備隊は手のほどこしようがなかった。

警察関係者は、「目に見える爆竹は一つ一つ取り締まりを行って差し押さえた」とし、「しかし、約10万人の市民が集まったなかで、一人一人を相手に爆竹を持っているかどうかチェックし、爆竹を打ち上げた人を探し出すのは事実上不可能なことだった」と話す。

警察と消防本部は、今回の行事では計数万発の爆竹が打ち上げられたものと見ている。

特に、この日、一部の人は長さ約50センチの爆竹を3〜4個ずつ束ね、一度に数十発ずつ打ち上げられる改造爆竹を打ち上げ、周辺の人々を驚かせた。

●スリも大手を振るう

除夜の鐘の見物客をカモにしたスリも、堂々と行われた。

ソウル地方警察庁地下鉄捜査隊は1日、今回のイベント見物客にまぎれこんでスリを働いた容疑(特定犯罪加重処罰法上の窃盗)で、チェ(39)容疑者や金(39)容疑者を逮捕した。

警察によると、チェ容疑者は12月31日午後10時15分ごろ、ソウル地下鉄1号線鐘閣(チョンガク)駅9番出口、普信閣前の歩道で、イベントを見物していた金(20・女)さんのカバンの財布から現金21万ウォンを盗んだ容疑だ。

また、金容疑者は1日0時5分ごろ、同じ場所で、日本人観光客のコートの財布から現金45万ウォンを盗んだ容疑だ。

警察関係者は、「スリにあっても、少額なので被害届けを出さなかったり、スリにあったことすらわからない被害者も少なくないだろう」と話す。



turtle@donga.com