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黄禹錫氏のクローン研究、政府が「不承認」決定 世論は賛否両論

黄禹錫氏のクローン研究、政府が「不承認」決定 世論は賛否両論

Posted August. 02, 2008 09:31,   

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保健福祉家族部(福祉部)は1日、黄禹錫(ファン・ウソク)博士の人間体細胞の胚芽クローン研究を承認しないことを最終的に決めた。

福祉部は、「黄禹錫博士が責任研究者を務めているスアム生命工学研究院が提出した、「治療目的の体細胞の核移植技術を利用した人間の胚芽肝細胞の樹立に関する研究」の研究計画書を承認しないことを決めた」と明らかにした。

福祉部は、体細胞のクローン胚芽研究の過程で論文の捏造や実験用卵子の採取を巡る倫理的な問題で、教授職から罷免となった事実や卵子の不法売買など、生命倫理法の違反や起訴などを承認拒否の理由として上げた。

▲「研究責任者の資格問題のため承認は難しい」〓權容賢(クォン・ヨンヒョン)福祉部・保健産業政策局長は、「承認不許可の決定には研究責任者としての資格が主な要因として働いた」と明らかにした。

これは、生命倫理法・施行規則(研究責任者及び研究探訪者は、該当研究分野の資格や経歴を備えるべきだ)に重点を置いた決定で、政府が黄博士の「倫理性」を最も問題視したものと解釈できる。

黄博士は06年、胚芽肝細胞の研究論文の捏造などの容疑で、福祉部から研究承認が取り消され、検察に起訴され、現在まで裁判を受けている。

また、今回の決定には体細胞の核移植の人間胚芽肝細胞の技術を持っているという黄博士の主張を、政府では認めないという意味も含まれている。

李ソンチョン福祉部生命倫理課の事務官は、「論文捏造で国際的な物議をかもした黄博士の研究を承認すれば、再び国際的な議論が起こるだろう」と明らかにした。

▲各界では賛否両論に分かれる〓スアム研究院は、「黄博士は裁判中であっても、裁判所の最終的な判決が出るまでは無罪と推定されるべきだが、法的に問題のない研究計画書を認めないのは政治的な理由のためだ」と反発した。

黄博士の支持者たちは、ソウル鍾路区桂洞(チョンノグ・ゲドン)の福祉部の建物の前で抗議のデモを行い。このうち30人あまりは先月31日午後9時ごろ、建物の6階の生命安全倫理課の事務所に押し入り、40分間あまり騒ぎを起こすなどした。黄博士を支持する仏教界の一部の宗派も反発の動きを見せている。

一方、科学界や保健医療界、カトリック界、キリスト教界などでは福祉部の決定を歓迎している。

今回の福祉部の決定で、黄博士の研究が完全に食い止められたわけではなく、今後とも引き続き議論が起きるものと見られる。

権局長は、「今後も引き続き黄博士の人間胚芽のクローン研究を承認しないと断言するのは難しい」とした上で、「再度の申請に制限はなく、異議の申し立てもできる」と話した。これについて、スアム研究院は、「まだ、再び申請するか、異議を申し立てる計画はない」と明らかにした。

▲「政府の肝細胞への研究支援は引き続き行われるべき」〓肝細胞の研究者たちは今回の決定が、国内の肝細胞の研究にそれほど打撃は与えないだろうと見ている。国内での肝細胞の研究は、「黄禹錫」を取り上げなくても、すでに軌道に乗っているという。

教育科学技術部・細胞応用研究事業団の関係者は、「黄禹錫事態以後、著名な学術誌に発表された国内研究者の人間の胚芽肝細胞の研究論文の数は、世界4位につけられるほど、すでに国際的な信頼が回復された」と話した。

しかし、一部では、胚芽肝細胞の科学的な意味合いが縮小されかねないという懸念の声も出ている。

ある肝細胞の研究者は、「胚芽肝細胞は移植後の免疫の拒絶反応が非常に低く、ほかの肝細胞(成体の肝細胞、誘導万能肝細胞など)より、難病の治療に活用される可能性が大きく、絶対必要な研究だ」と語った。

肝細胞の研究者たちは、「今回の決定が研究者個人の資格問題から始まっただけに、政府では決定の背景を明確に説明し、肝細胞の研究への支援意思をはっきり示す必要がある」と強調した。

黄博士の進退を巡っては今後、国内より海外で独自的な研究を行い、技術の保有を証明するだろうという分析が多い。

これについて、スアム研究院は、「最近、4ヶ国、6つの研究チームが、体細胞のクローン胚芽の共同研究を提案してきた」と明らかにした。



zozo@donga.com sohyung@donga.com