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精神疾患を偽り、兵役免除となったB−BOY

精神疾患を偽り、兵役免除となったB−BOY

Posted May. 04, 2010 06:43,   

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韓国国内で有名なB−BOYダンスグループのメンバーらが知的障がい者と偽り、兵役免除を受けていたことが、警察に摘発された。同グループのメンバーらは医師を騙すため、1ヵ月間精神病棟に入院し、2年間通院しながら、知的障がい者であるかのように偽ってきたことが明らかになった。

ソウル地方警察庁・広域捜査隊は、知的障がい者と偽り、病院から処方箋を受けたB−BOYダンスグループ「Tチーム」のリーダーであるファン某容疑者(30)など9人を、兵役法違反容疑で在宅起訴したと、3日明らかにした。彼らは全員、現役で入隊しなければならない。しかし、9人のうち6人は公訴時効が過ぎており、刑事処罰を受けない見込みだ。

●1ヵ月間入院、2年間通院治療

B−BOYらの知的障がい者偽装は、緻密なものだった。B−BOYダンスグループとして活躍していたところ、軍の服務通知を受け、悩んでいた朴某容疑者(29)は、周辺から精神疾患者を装えば免疫できるということを知った。朴容疑者は、インターネットで精神疾患の兵役免除基準を確認後、偽装しやすい病気について検索した。精神分裂症を選んだ朴容疑者は、ソウルのある国立病院の精神科を訪れ、「幻覚や幻聴が聞こえる」と患者かのように振舞った。医師は、自分とは目を合わせそうとせず、不安な様子を示す朴容疑者を診て精神分裂症と診断した。朴容疑者は免除基準を満たすため、1ヵ月間精神病院に入院した。退院後は、1〜4週間に1度の割合で通院しながら、薬も受け取っていた。このような行動を2年近くやってきた朴容疑者は、兵務庁に関連書類を提出し、免除等級5級判定を受けた。

朴容疑者の「成功事例」を見たチームメンバーらは、同じやり方で偽装をした。インターネットで特定精神病について勉強後、「誰かが、絶えず自分の頭を切ろうとする」、「後ろからハサミの音がする」というように、あらかじめ言葉を用意し、診療の際に演じた。病院を徹底的に騙すため家族も動員した。あるチームメンバーは、家族まで騙されるほどだった。このようなやり方で、精神分裂症や外傷後ストレス障がい、境界線知能や知的障がいと診断された。

完全犯罪になるかに見えた彼らの犯行は、全く異なる行為で明るみとなった。警察は、あるB−BOYダンスグループのチームメンバー17人のうち9人が、精神疾患で兵役免除されたという情報を入手し、捜査に乗り出した。取調べの結果、精神病治療を受けた9人は、01、02、07年に出国し、国際大会に出場したことが確認された。2人は、運転免許の更新で提出した書類に、精神病歴はないと書いたことを見つけ出した。

●精神病偽装で免除された初の事例

警察関係者は、「ほかのスポーツは国際大会で受賞すれば、兵役免除の恩恵を受けるのに比べ、B−BOYはいまだそのような特例がなく、法律に反したようだ」と話した。Tチームは、B−BOYの五輪とも言われる「オントップ・オブ・ザ・ワールド」や「ダイナマイト・グランプリ」など数々の国際大会に韓国代表として出場し、数回優勝した経歴のある韓国内で代表的なB−BOYダンスグループ。有名なテレビ番組にも頻繁に出演し、一般人の間でも認知度が高い。警察関係者は、「彼らも同様に一種のスポーツチームであり、10代後半から30代まで活躍するが、その間軍隊に行けば、チーム活動に支障をきたすことへの負担が大きかったようだ」と説明した。

警察は、「今回の犯罪は、精神病歴を偽装し、兵役免除を受けた初の事例だ」とし、「一般的な兵役免除の事例はさらに多いものとみられ、引き続き捜査を行っているところだ」と明らかにした。実際、今回の捜査のうち一部のB−BOYグループのチームメンバーの何人かは、同じ病歴で免除を受けた事例が明らかになっており、捜査を行っているという。



image@donga.com