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消費に新たな流れ、「370世代」をご存知か

消費に新たな流れ、「370世代」をご存知か

Posted January. 28, 2011 03:27,   

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中堅不動産開発会社課長の金ヨンインさん(37=ソウル鍾路区城北洞)は共働きの妻と、幼稚園に通う一人娘を抱えている。彼は15日、デパートの定期セール案内の電子メールを受けた後、スマートフォンに、ショッピングリストをメモし、自宅を出た。

デパートに着くと、普段からよく着ている「ポロ」の30%シーズンオフセールが目に付いた。昨年、米国への出張の際、メイシーデパートで目にしたニット服が、安く販売されていた。セール価格で30万ウォン台の服を、ためらうことなくレジに持って行った金課長は、次は妻の手を引っ張り「コーチ」の売り場に向かった。妻は100万ウォン台の価格を気にしたが、金課長は来月、結婚7周年を控え、一際特別なプレゼントを用意したいと主張し、バックを買った。

1970年代の生まれ、1990年代に大学に通い、現在30代の「397世代」が、消費の中核として浮上している。26日、新世界(シンセゲ)デパートが2010年の年代別の売上を集計した結果、30代の売上高が8028億ウォンと、全体売上の31%を占め、40代(26%)を抜き、最も高い割合を占めた。30代が最高の売上を記録したのは、このデパートが初めて。これまでは40代の売上割合が最も高かった。ある年代の売上比重が30%を超えたのも、今回が初めてだ。

先輩の386世代(1960年代生まれ、1980年代に大学入学、00年代に30代)はすでに40歳を超えており、397世代が2010年代を迎え、中心的消費層に浮上している。386世代は、社会・政治的な混乱の中で学生時代を送り、衣食住を解決するための消費をしてきたが、397世代は、社会や政治だけでなく、経済的にも建国後初めて、豊かさや自由の中で成長した世代と言える。1988年のソウルオリンピック後の海外旅行の自由化により、大学時代から海外旅行や交換学生などを経験し、グローバルな目線を備えている世代だ。また、戦争を経験し、苦しさを乗り越えてきた両親や祖父母世代の身に染みている「節約」や「節制」の美徳を脱ぎ捨てた世代でもある。

397世代にとって消費やショッピングは、自分を表現し、人生を楽しく生きるライフスタイルだ。彼らは、ブランド品も従来のルイヴィトンのような「オールド・ラグジュアリ」よりは、コーチやドルチェ&ガッバーナのような「ニューラグジュアリ」をより好む。

男性が積極的に消費に乗り出したことも、397世代の特徴だ。30代の売上の中での男性の割合は、05年はわずか18.9%だったが、10年は24.8%にまで上昇した。397世代の男性は、コンバースのスニーカーにディーゼルやカルバン・クラインのジーンズを履き、アルマーニのカジュアルジャケットを羽織る。夏休みにスキンダイビングを楽しむため、1年間、一所懸命に貯蓄し、数百万ウォン台のブライトリングやオメガのクロノグラフの防水時計を買うこともある。若い男性向けセオリーやDKNYなどの男性用スーツも根強い人気を誇っている。いまや男性は、ただ妻が選ぶ服を着るのではなく、自らブランドを求め、着合せている。

三星(サムスン)経済研究所の金ジンヒョク首席研究員は、「397世代は初めて『自分のための消費』に目覚めた世代だ」と主張し、「386世代までは妻が選んでくれたり、企業が出した品物を中心に消費をしたなら、397世代は、自分の趣向に合わせ消費をし、購買力まで備えるようになった」と分析した。



jaeyuna@donga.com