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他人の苦しみに無感覚な典型的なサイコパス、羅州性的暴行容疑者の内面世界

他人の苦しみに無感覚な典型的なサイコパス、羅州性的暴行容疑者の内面世界

Posted September. 01, 2012 07:30,   

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羅州(ナジュ)性的暴行事件のコ・ジョンソク容疑者(23)は、家族と一緒に寝ていた7才の少女を拉致し、臓器が破裂まで性的暴行をした後、道に放置した。市民を驚愕させる「悪魔」の頭の中はどうなっているのか。専門家の分析をもとに、先月30日、コ容疑者の心理を追跡してみた。

●児童を性的対象と認識

性犯罪の専門家によると、コ容疑者のような児童性犯罪者の認知体系は一般人と異なる。「同年代の成人ではなく児童を対象に性欲を解消できる」と認識する。性認知の歪みは、主に成人女性との関係で失敗した経験を別の所で解消しようとする「補償心理」や、児童ポルノを繰り返し見て、子どもにも性欲を感じるようになる「観察学習」によって現れる。東国(トングク)大学犯罪心理学科の李潤鎬(イ・ユンホ)教授は、「コ容疑者が成人女性と関係を維持できない状態で未成年者が登場するわいせつ物を見て犯行に及んだ可能性が高い」と指摘した。

居間で家族と一緒に寝ていたAさんを拉致したのも、初めから児童をねらったというのが専門家の見方だ。コ容疑者が自分の力を考え、相手の抵抗の程度を予測し、連れ去りやすい幼い被害者を選んだということだ。李教授は、「犯人は児童にだけ性欲を感じる『ペドファイル(幼児性愛者)』の可能性がある」と話した。

●犯行後は「どうでもいい存在」

コ容疑者は、犯行中、他人の苦しみを共感できない典型的なサイコパスの行動を見せた。犯行場所まで300メートルの距離を移動する間、Aさんの「助けて」という声を気にもせず、性的暴行によって5センチも裂傷し直腸が破裂するほどAさんは激しい苦痛を受けたが、自分の欲求を満たすことしか考えなかった。経歴6年の犯罪心理分析官であるソウル江西(カンソ)警察署のオ・ジョンウン警士は、「相手の表情や感情を読むことができず、感情の変化なく犯罪をするのがサイコパス犯罪者の性格だ」と説明した。

犯行後、被害者を人目のつかない場所に隠すことなく、Aさんを自宅からわずか130メートル離れた道端に放置したのも、サイコパス犯罪者の特性だ。Aさんを「人格体」と見るのではなく、自分の犯行を証言する恐れのある「人間」とも考えなかったということだ。京畿(キョンギ)大学犯罪心理学科の李水晶(イ・スジョン)教授は、「コ容疑者も、ほかのサイコパス犯罪者のように、犯行現場を離れる時にはさっぱりした気分を味わい、被害者に対しては『どうでもいい存在』程度に考えて、気にもしなかっただろう」と指摘した。

警察に逮捕されたコ容疑者は、取り調べ中に、「社会が私を孤立させた」とか「娘を保護できない親のせいだ」と言って、自分の責任を回避する供述をしている。李教授は、「サイコパス犯罪者のさらなる特徴は、犯行を犠牲者のせいにし、罪悪感を持たないことだ」と話した。



becom@donga.com