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北朝鮮、米の人道的食糧支援を拒否

Posted March. 19, 2009 09:51,   

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北朝鮮が最近、昨年6月から米国が提供してきた人道的食糧支援を拒否する意向を米政府に伝えた。

ロバート・ウッド国務省報道官は17日、定例会見で、「北朝鮮が、現状況で追加の食糧支援を拒否する考えを伝えてきた」と明らかにした。伝えられた日について、「2、3日前だ」とだけ答えた。

ウッド報道官は、「食糧支援計画は、苦しむ北朝鮮住民のためであり、(北朝鮮の拒否は)非常に残念だ。北朝鮮に対する人道的支援は、6者協議とは関係なく、北朝鮮住民に対する人道的関心によるものだ」と述べた。また、「現在、北朝鮮の食料事情は思わしくなく、住民が食糧支援を願うことは明白だという点で憂慮される」とも述べた。

米国は、ブッシュ政権時代の昨年6月、北朝鮮が核計画の申告書を提出し、平安北道(ピョンアンプクト)の寧辺(ヨンビョン)核原子炉の冷却塔を爆破するなど、核施設の無力化作業に積極的に乗り出したことを機に、1500万ドルの予算を策定し、食糧支援を再開した。

世界食糧計画(WFP)が40万トン、米国の非政府機構(NGO)が10万トンの計50万トンの支援を約束し、現在まで16万9000トンが支援された。食糧分配の透明性が保障されないという理由で、05年に食糧支援を突然中断して以来、3年ぶりの再開だ。

国務省は、北朝鮮の拒否理由を明らかにしなかったが、ミサイル発射をめぐる緊張の高まりや、韓米合同軍事演習「キー・リゾルブ」の実施など、現在の情勢と無関係ではないというのが、大方の見方だ。

玄仁澤(ヒョン・インテク)統一部長官は18日、寛勲(クァンフン)クラブの討論会で、「北朝鮮が非難しているキー・リゾルブ期間に、米国から食糧支援を受けることをどう考えるのか、注目していた。(今回の行為は)いわゆる『人工衛星』発射発言を韓・米・日が非難している状況への一つの答えだ」と説明した。

来月初めと公言している「人工衛星」発射を強行した場合、いずれ米国の食糧支援が中断されることを見越し、先制措置を取ったという分析もある。

また、米国が最近、食糧分配の監視強化および韓国語ができる要員の増員要請などに対し、「人道主義的支援を口実に、北朝鮮の各地を見回り、偵察しようという考えだ」と不満を抱いていたこととも関連があると見る分析も出ている。

一方、北朝鮮に食糧を提供してきた国際救援団体「マーシー・コープス(Mercy Corps)」のジョイ・ポルテラ氏は、「北朝鮮が、マーシー・コープスを含む5団体に、今月末までに北朝鮮を退去するよう通知した」ことを明らかにしたと、AFT通信が18日付で報じた。

慢性的な食糧難を経験している北朝鮮は、今年も117万〜183万トンの食糧不足に苦しむものとみられる。統一部によると、需要量は548万トンだが、前年度の生産量は431万トン程度で、不足量は約117万トンにのぼる。

韓国政府は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代、提供していた年間40万〜50万トンのコメとWFPによるトウモロコシ支援(5万〜10万トン)を中断している状態だ。



triplets@donga.com