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北朝鮮、「コメ、重装備、セメント」を要請 漁船送還決定4日前

北朝鮮、「コメ、重装備、セメント」を要請 漁船送還決定4日前

Posted September. 08, 2010 07:28,   

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北朝鮮が「55デスン号」の送還決定を下す2日前の4日、韓国側に水害復旧のためにコメや重装備、セメントなどの支援を要請していたことが確認された。政府は、南北関係の肯定的な信号と判断し、近く支援するかどうかを決定する方針だ。

統一部は7日、「北朝鮮の朝鮮赤十字社会が4日午後、開城(ケソン)工業団地管理委員会を通じて大韓赤十字社宛に、『韓国側が水害救援物資を提供する場合、食糧や生活用品、医薬品よりもコメや水害復旧に必要なセメント、自動車、掘削機などを提供してほしい』という通知文を送ってきた」と明らかにした。北朝鮮が、正式な通知文で政府にコメの支援を要請したのは初めて。

大韓赤十字社は先月26日と31日の2度にわたって、北朝鮮側の水害救援のために、食糧や生活用品、医薬品、緊急救護セットなど100億ウォン規模の支援を提案したが、コメや重装備、セメントは支援対象に含まれていなかった。

これに関連して、大統領府関係者は、「政府は、大韓赤十字社がすでに支援を発表した『100億ウォン規模の対北朝鮮水害救援』の脈絡で、水害復旧のために支援するかどうか検討している」と明らかにした。そのうえで「北朝鮮のコメ支援要請は、現政権では北朝鮮側が正式に要請してきた初めてのケースであり、肯定的に受け止めている」と話した。「まもなく開かれる労働党代表者会が終わった後に支援を決定するのか」という質問には、「必ずしもそうではない」と答え、支援の決定が近く出される可能性をほのめかした。

別の政府当局者も、「大韓赤十字社は政府ではないという点(民間団体という意味)、大韓赤十字社が水害救援を提案し、北朝鮮側が必要に応じて逆に提案してきたという点、緊急救援という人道主義の問題という点を考慮する」と述べ、コメ支援を前向きに検討していることを示唆した。

北朝鮮が06年に水害の被害に遭った時、韓国側はコメ10万トンとトラック100台、掘削機50台、セメント10万トンを支援し、07年の水害の時も、復旧装備20機、セメント5万トンなどを送った前例がある。

政府が今回、北朝鮮側のコメ支援要請を受け入れる場合、天安(チョンアン)艦沈没事件で膠着した南北関係が、5ヵ月ぶりに緩和する契機になるものとみられる。ただ、大統領府関係者は、「コメやセメントを送っても、ひとまず人道的支援に限定される。現在の北朝鮮に対する基調が変わるわけではない」と強調した。



will71@donga.com srkim@donga.com