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文明発祥の地・イラク攻撃は環境災難 国際鳥類保護団体が警告

文明発祥の地・イラク攻撃は環境災難 国際鳥類保護団体が警告

Posted February. 17, 2003 22:34,   

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英BBCテレビが国際鳥類保護団体「バードライフインターナショナル」の報告内容として16日報じたところによると、イラクで戦争がぼっ発する場合、1991年の湾岸戦争と同様に、大規模な「環境災難」を招くだろうという。

イラクは、冬季の渡り鳥である渉禽類(鶴や千鳥の類)の世界5大棲息先であり、春季と秋季に数十万匹の渡り鳥が訪ねてくる経由地でもある。チグリス川とユーフラテス川を挟んでいるイラク南東部のメソポタミアの湿地地帯は、数千種類の鳥類の棲息先であり、生態系の宝庫であると同時に、メソポタミア文明5000年の歴史を伝えてきたマダン(ma’dan)原住民の生活の拠り所だ。

報告によると、1万5000平方キロにおよぶメソポタミアの湿地地帯は、1991年の湾岸戦争の惨禍によって、その大半が破壊され、以前の0.3%に過ぎない50平方キロしか残っていない。ゆえに、シベリアから南アフリカに至る地球全体の生物の多様性にも連鎖的な悪影響を及ぼした。オニネズミ(体長最大28センチの大きなネズミ)とカワウソ類はほぼ絶滅し、マダン原住民の大半も生活の基盤を失った。

同報告は、こうした分析に基づいて、イラクでもう一度戦争が起きた場合、大規模な環境破壊によって戦争終結後も住民と生態系に苦痛を与えるだろうとし、懸念の意を示した。

予想される代表的な被害ケースとして同報告は△原油流出と油田火災による汚染△大量破壊兵器や爆弾投下にともなう放射能・化学・毒性物質による汚染△大規模な難民の移動にともなう野生生態系・棲息地の破壊△各種の植物類の消失と土着種の絶滅、砂漠破壊などをあげた。

バードライフ関係者は「1991年の湾岸戦争当時、海上に大量の油が流出し、560キロにのぼる海岸が汚染され、干潟生態系が全て破壊された経緯がある」とし「油が流出されれば渉禽類と水鳥の類が特に危険に直面するだろう」と伝えた。同団体代表であるマイケル・レンズ博士は「戦争による環境破壊は紛争行為の前では無視されたり忘れられたりする」として、広範囲な環境不感症を鋭く叱咤した。



havefun@donga.com