ロシア当局が先月から極東のサハリン島で外部の人の出入りと移動を厳しく規制しているという。
ロシア当局のこうした動きは、サハリンの水産物の密輸出をめぐって他のマフィア組織ともめあい、先月、釜山(プサン)でヤクト派のボス、バシリ・ナウモプ氏が殺された事件と関連があるものとみられる。ロシア当局が「ズワイ蟹など、水産物の密輸出にかかわる外部の犯罪組織の上陸を防ぐ」という名目をかかげているからだ。
今回の殺人事件を契機にサハリンで日本などに密輸出される水産物の規模が年間13億ドルにのぼるという事実など、問題の深刻さが浮き彫りになると、ロシア政府が慌てて強硬策をとったのだ。
これから外国人や本土から来たロシア人が州都のユジュノサハリンスク市内を出るためには、警察と国境警備隊の特別許可を受けなければならない。
しかし、現在進められているサハリン油田とガス田の開発事業のため、現地に進出した外国企業は「外国人技術者と本土から来たロシア人労働者たちが自由に働けないようになった」と反発している。サハリンには現在、米国系企業だけ400社あまりがある。
日刊紙モスコ・タイムズは「宿舎は市内に、工事の現場は市外にある、ある外国人技術者は出退勤のたびに、出入りの許可を受けなければならない状況となった」と伝えた。出入り許可を受けるには最低でも3日間がかかるという。
金起顯 kimkihy@donga.com