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「北、先軍政治で党・軍関係にひび」 米研究員が主張

「北、先軍政治で党・軍関係にひび」 米研究員が主張

Posted November. 01, 2006 03:01,   

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北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の「先軍政治」と「分割統治術」により、北朝鮮の内部では、軍と党の間に、さらに軍内部でも激しい対立と競争が起っていると、米陸軍戦争大学戦略研究所のケン・ゴーズ研究員が、最近発表した論文で主張した。

ゴーズ研究員は、戦略研究所が出した「北朝鮮の民軍関係——峠に立つ先軍政治」というタイトルの最近の論文で、このように主張した。

ゴーズ研究員は、軍部の葛藤の事例として、昨年3月、最高人民会議が突然中止になったことを取り上げた。新年度予算をめぐる北朝鮮人民軍最高司令部と労働党の軋れきのためだったという。平時予算体制に切り替えるべきだとする労働党と戦時予算体制の継続を求める軍との間の体制内対立のためだとゴーズ研究院は見ている。

ゴーズ研究員は、「軍の強硬派は、平時予算体制に切り替えた場合、核開発の放棄は避けられず、6者協議に復帰して経済支援を得る交渉を続けなければならないが、これは結局は、先軍政策の終焉を意味するという脅威を感じている」と主張した。

ゴーズ研究員は、軍内部の競争と関連し、「金総書記がこれまで軍に対して5度の粛清を行ない、軍閥体制を除去することはできたが、軍部内の『後見(patronage)慣習』まで根絶することはできなかった」とし、「推定のレベルではあるが、まだ軍閥が存在する可能性がある」と主張した。

そして、「これから展開されるシナリオの中で最も可能性があるのは、金総書記への接近権と特典および特権をめぐり、権力機関が互いに対立する状況だ」と見通した。

ゴーズ研究員は、北朝鮮の権力は主に陸軍に依存していたが、最近数年間、海軍の地位上昇の兆しがあると分析した。いっぽう空軍は、部品と燃料の不足で廃れ(obsolete)、権力政治への影響力がほとんどないと主張した。

ゴーズ研究員は、金正日総書記の後継モデルについて、「北朝鮮軍部はすでに、1990年代後半から、金総書記の長男である正男(ジョンナム)を後継者として受け入れたと伝えられていたが、この数年間で状況が急変した」と指摘した。そして、「軍と保安機関は、長男の正男を支持していたが、金正日総書記の一部の側近は、次男の正哲(ジョンチョル)と三男の正雲(ジョンウン)のいずれかを後継者とするために動いてきた。正男と父親との関係は断絶している」と主張した。

正男は、成恵琳(ソン・ヘリム、2002年5月死去)との間に生まれ、正哲と正雲は高英姫(コ・ヨンヒ、2004年6月頃死去)との間に生まれた。



sechepa@donga.com