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『ローマ人の物語』15年間の旅を終える

『ローマ人の物語』15年間の旅を終える

Posted December. 16, 2006 08:03,   

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日本人女流作家の塩野七生(69)氏の力作『ローマ人の物語』(新潮社)の完結版『ローマ世界の終焉』が15日、日本で出版された。

塩野氏は1992年、第1巻『ローマは一日にして成らず』を刊行した際、「1年に1冊ずつ出版して15年で完結する」と公約していた。彼女の言葉どおり、15年間『ローマ人の物語』にだけ専念し、1年の半分は史料の精読、半分は執筆に捧げこの約束を守り抜いた。15冊を貫く問題意識は、「なぜローマだけが民族、文化、宗教の違いを克服した『普遍帝国』を実現できたのか」ということだ。

彼女によると、「人間とは、善悪をともに持つ存在」というマキャベリの思想とローマが1200年間続いた秘訣は一脈相通じている」という。また、「ローマ時代は、天国を掲げて来世を強調するキリスト教とは異なり、現世をさらに好むようになっていったため、そのための制度を作って修正しようとしてきた」と説明している。

『ローマ人の物語』は日本でだけで、単行本14冊の累計発行部数が約220万部、単行本10冊までを28冊にした文庫版は、約540万部売れた。

完結版の出版に合わせて日本を訪れた塩野氏は、「今は体力も気力もなく、疲れている。しばらく充電期間を持つつもり」と話した。



sya@donga.com