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韓国人社会に不安感広がる 米銃乱射事件

韓国人社会に不安感広がる 米銃乱射事件

Posted April. 21, 2007 07:23,   

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バージニア工科大学は来週明け、講義の再開を準備するなど、銃乱射事件の衝撃から抜け出しているが、米国内の韓国人社会は後遺症を警戒する雰囲気だ。韓国人を狙った暴行の試みや実際暴行事件があったというデマも出回っており、韓国人は焦りを募らせている。

▲バージニア工科大学の惨事の余波を懸念する韓国人社会〓ニューヨーク・タイムズは19日、「韓国系米国人が、9・11テロ以後にアラブ系が経験した苦痛を思い出しながら、銃乱射事件で発生しうる偏見と困難に備えている」と報道した。

ロサンゼルス・カリフォルニア大学の朴ゲヨン人類学科教授は、「1992年の暴動の犠牲になったロサンゼルスに居住している韓国人の場合、さらに懸念を深めている」とし、「韓国人らは特に『キラーは典型的な独りぼっちのアジア系男性』というイメージが生まれる可能性を懸念している」と述べた。

ニューヨークで美容室を営んでいるチョン・ジョンドク(47)さんは、「最初、事件のニュースを聞いた時、犯人が韓国人でないことを祈った」とし、「犯人が韓国人であることが分かって、困惑し恥ずかしかった」と話した。

全国向けのテレビ放送の「サバイバル」という番組で優勝し、有名人になった弁護士のクォン・ユル(32)さんも憂慮を隠さなかった。カリフォルニア州サンメティオに住んでいる同氏は、「私がリアリティーショーに出演した理由のひとつがアジア人に対する固定観念を変えるためだった」とし、「今回の事件で『アジア系の男子は社会不適応者』という認識が拡散するのではないか心配だ」と述べた。

▲後を絶たないデマも気になる〓惨事の後遺症を心配する韓国人を困惑させているもう一つの要因は、根も葉もないデマの流布。「センタービルの韓国人のスーパーマーケットに『韓国人は立ち去れ(Korean go home)』というフラットカードがかかっていた」「韓国人対象の報復攻撃を防ぐため、アナンデール警察が完全武装したそうだ…」といった噂が後を絶たない。

センタービルはチョ容疑者の家がある小都市だが、ここの韓国人スーパーマーケットの関係者は、「そのようなことはない。どうしてそのような噂が広がったのか分からない」と話した。韓国人連合会の関係者も警察の武装の噂はデマにすぎないと一蹴した。

米国の首都ワシントン近くのコリアンタウンのような地域であるアナンデールの韓国人が運営するベーカリーの店員も、「あちらこちらから窓ガラスが壊れたのかと聞いてくるが、訳が分からない。営業も普段どおりうまくいっている」と言って、首をかしげた。

韓国人の学生に唾を吐く学生がいるというデマもあるが、事実と確認された例は極めて珍しい。このようなデマのため、学校の通学バスで子どもを学校に通わせていた韓国人の父兄らが子どもを直接学校に送るケースが増えている。

ロサンゼルスではひどい目にあうかもしれないからコリアンタウンに行っていけないという話や、韓国産自動車が大量に破損されたという噂もある。いずれも実際の現象というより、韓国人社会で高まっている不安を反映するものだという分析が出ている。

▲駐米韓国大使館、身の上の安全注意呼びかける〓駐米韓国大使館は19日、バージニア工科大学の銃撃事件で韓国人社会で安全問題が発生する憂慮が高いとして、韓国人留学生をはじめ米居住韓国人は夜間の外出と団体集会の行事への参加を控えるよう訴えた。

また駐米大使館は、今回の事件の直後、緊急の対策チームを立ち上げて非常体制を確立したと、ホームページで明らかにした。駐米大使館は韓国人の安全に関する事案が発生したり目撃されたりしたら、駐米大使館の緊急対策チーム(202−939−6469)に連絡するよう訴えた。



spear@donga.com