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丈夫になったアジア経済、米の逆風にも微動だにしない

丈夫になったアジア経済、米の逆風にも微動だにしない

Posted November. 03, 2007 09:09,   

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アジア諸国の米国経済への「ディカプリング(脱同調化)」が始まった。

英国のファイナンシャル・タイムズは2日、これまで米国輸出市場に依存する経済成長を推進し、米国の経済状況の変化に大きな影響を受けてきたこれらの国々の経済から、ディカップリング現象が現れ始めたと報じた。

アジア経済が通貨危機10周年を迎え、自生力が増し、同調化の輪が弱まっているという。実際、最近の米国経済はサブプライムモーゲージ(低所得者向けの住宅ローン)問題で、信用不良などさまざまな悪材料に苦しんでいるが、アジア経済はそれほど影響を受けていない。ただ、アジア諸国は米国のドル安に備えて、自国の通話価値が下がらないように防御するため、力んでいる状況だ。

●域内新興市場の成長や自主的な体質改善がその元

アジア経済が米国景気の変化に揺さぶられないようになったのは、中国やインドなど、アジア域内の新興市場が急成長したのが主な要因のひとつだ。米国市場に変動が生じても、これを吸収・緩衝できるためだ。

また、通貨危機を経て、単なる企業の規模拡大から離れ、競争力を強化し、内需市場を拡大した上、株式市場が堅実になったのも自主的な力量を増大させた。

このようにアジア経済の様子が変わり、世界各地の投資資金がアジアに押し寄せている中国本土の証券市場の新規上場額は、今年1〜10月は520億ドルで、米国(500億ドル)、英国(420億ドル)を追い越した。中国の上海総合指数はここ2年で2万を突破するほど、急成長を遂げている。

アジア輸出の対米比重は、02年の21.3%から昨年は16.8%へと減少した。ここ10年、中国の家計購買力は130%、インドやマレーシアなどは50%以上高まるなど、内需市場も成長した。

JFアセットマネジメントのジェフ・ルイス主席マネジャーは、「アジアの内需比重が日増しに大きくなり、米国とのディカップリングはすでに現実のものとなった」と話した。

●まだまだ先が遠い

しかし、いまだに弱い部門も多い。アジア証券市場が世界の平均を上回る上昇の勢いを示しながらも、米国などの先進国の経済状況や証券市場の影響を多く受けるのが、代表的な事例だ。

モルガンスタンレーのスティーブン・ローチ・アジア担当役員は、「アジアは依然として国内総生産(GDP)の40%を輸出が担当する輸出依存型の経済構造だ」と指摘した。同氏はまた、「域内交易が増えたとはいえアジアから中国に中間材が渡った後、加工を経て先進国に輸出されるのがほとんどだ」と付け加えた。

シティーグループのマーカス・ロイスゲン・アジア分析家も、「アジア諸国が独自的な通貨政策を実施しているという証拠はない」とした上で、「資金の流入が増え、グローバル金融市場との連携が強化され、先進国経済との同調化が維持されるだろう」との展望を示した。



redfoot@donga.com