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韓日中ネチズンのネットナショナリズム「醜い三国志」

韓日中ネチズンのネットナショナリズム「醜い三国志」

Posted March. 22, 2008 06:49,   

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韓国と日本のネチズンの交流のため開設されているネイバーの「エンジョイジャパン」の掲示板に20日掲載された書き込みの一部だ。自動翻訳機能がリアルタイムで提供されるこの掲示板では、両国のネチズンたちが互いに中傷し、口論を戦わす書き込みが1日に数百件もあがってくる。

インターネットで各国のネチズン同士がオンライン上で出会う機会が増えるにつれ、相手の国を卑下したり、自国優越主義を掲げる「ネットナショナリズム」が台頭している。

▲「チョッパリ」「ちゃんころ」飛び交う蔑称〓日本のインターネット掲示板である「2ちゃんねる(2ch)」の東アジアニュース掲示板は、中国産餃子問題やチベット流血事態などと関連し、中国を卑しめる書き込みが連日なされている。「北京で暴動でも起きてみんな死んじゃえ」などの暴言も目立つ。

「天涯」をはじめとする中国のコミュニティーサイトでは最近、野球の北京五輪出場をかけて行われた韓国と台湾のアジア最終予選で台湾の観衆たちが韓国を卑しめるボードを掲げていたことについて、「ざまあ見ろ」という反応が続いた。

韓国、中国、日本のインターネットサイトでは、「チョッパリ」(日本人への蔑称として使われる韓国語)、「高麗棒子」(韓国人を卑しめて呼ぶ中国語)、「ちゃんころ」(日本人や韓国人が中国人を卑しめて呼ぶ言葉)など、実世界ではなかなか口に出来ない俗語が飛び交う。

韓国と日本には、反日、反中、嫌韓をテーマにしたインターネットサイトも多数ある。ネイバーやダウムには「反日」コミュニティーがそれぞれ30〜40もある。会員が5600人以上に達するコミュニティーもある。

日本のインターネットサイト「2ちゃんねる」には嫌韓資料専用の「二ダー」掲示板まである。東アジアニュース掲示板にも韓国と関連する否定的なニュースを翻訳した書き込みが毎日掲載される。このような各種の匿名掲示板は、閉鎖的な民族主義の温床になっており、「ネット右翼」が嫌韓論や嫌中論を広げるもってこいの場所と化した。

政府の規制のため、露骨的な反韓、反日サイトはない中国でも、ポータルサイトや個人ブログを中心にネットナショナリズムが拡大している。最近では、ある中国のネチズンが自分のブログにアップロードした「嫌韓ラップ」ビデオが中国内に広がり、話題を呼んだこともある。

▲ネットナショナリズムの原因と展望〓専門家らは、ネットナショナリズム台頭の理由として、インターネットの匿名性と集団性をあげる。一握りのインターネットユーザーが相手国を誹謗するため作った資料がインターネットを通じて大衆に広がっていくことや、自動翻訳技術の進歩で海外にまで伝えられるようになったのも問題と指摘する。

韓流ブームや韓日サッカー・ワールドカップ共催、中国経済の浮上で相手国への関心が高まったのもネットナショナリズムの背景になっている。韓国に留学中の中国人学生の同好会サイトに反韓の書き込みが特に多いことは、ネットナショナリズムがオンラインとオフラインを行き来しながら拡大している現実を物語る。

インターネットユーザー数が増えているだけに、韓国、日本、中国でみられるネットナショナリズムは、特に国家間の交流と外交にマイナス要因として働きかねないという懸念の声もある。日本の2ちゃんねるは1日のアクセス数が2億回に達する。中国のインターネット人口は今年2億2000万人を突破し、米国を抜いて世界1位となった。

淑明(スクミョン)女子大学言論情報学科の安民鎬(アン・ミンホ)教授は、「米国のウィキペディアは人種や性別など、社会の分裂を招きかねない資料は自主的に規制している。韓日中の政府とインターネット業界が共同でネットナショナリズムに対応する必要がある」と指摘した。