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「ミャンマーを助けてください」

Posted May. 10, 2008 03:01,   

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ミャンマーは今、自然がもたらした災害や破滅の現場そのものだ。被害の深刻な地域にはいまだに多くの遺体が水に浮かんでいる。牛や豚など、洪水に巻き込まれて死んだ家畜も、いたるところから押し寄せてきたごみの山と共に放置されたまま、腐敗しつつある。

被災者たちはテントすら手にできず、大きなビニールで作った仮住まいに集まって、雨よけをしている。一部の住民は食べ物が無く、水におぼれて死んだ豚を拾っては食べたりもしている。

一方、ヤンゴンの状況は次第に好転している。軍部では国民の動揺を懸念して、外部の目につきやすいところから復旧作業に乗り出したためだ。

暴風雨に倒れた木々や破壊された家屋が、都心のいたるところで目に付くが、ヤンゴンの主要繁華街では復旧作業が行われている。学校をはじめ、公共施設への修理もサイクロンが過ぎ去った後、直ちに始まった。

9日は一時中断した電力が再び供給され始め、電話も復旧した。しかし、飲み水や水道水の供給は依然として円滑に行われていないのが現状だ。

とりわけ、病院や医薬品など、被災者たちに最も必要な施設や物資はほとんど無い。ミャンマーの医療施設は1990年代以降、日常的な不足事態が続いているので、負傷者が急増している今の状況がどれだけ深刻なのか、十分見当がつくだろう。

現状のままで行けば、首都圏では2、3ヵ月以内に復旧作業に相当な進展が見られるだろう。しかし、軍部の手のほとんど届いていない地方の状況は日増しに悪化するものと見られる。

被害が最も深刻なイリワディデルタ地域は、道路や橋などのインフラが破壊され、接近すら難しいのが現状だ。これらの地域はヘリや高性能ボートを動員して、孤立している住民から救助しなければならない。

ミャンマーの人たちは韓国や米国などの外国政府や、タイをはじめとした隣国からの積極的な援助を待ち望んでいる。国連がミャンマー軍部の許可とは関係なく、食料品の空中投下を考慮していることが伝わり、そのことへの期待感も膨らんでいる。

地方の住民たちは援助を切に願っていながら軍部への不信感のため、軍人やボランティアたちの頻繁な出入りには不安を感じている。彼らは復旧作業ではなく、自分たちを監視するために送られてきたと疑っているためだ。

ミャンマーの人たちは今回の災難をきっかけに軍部の退陣を求め、外国政府や国際団体からの強い働きかけを願っている。記者が被災地のいたるところで出会った住民たちは、独裁者のタンシェ将軍をローマ帝国のネロ皇帝に例え、不満をぶちまけたりもした。

ミャンマー軍部もこのような国民の気持ちを知っているため、今回の事態で自分たちの権力基盤が崩れることを最も懸念している。海外の援助を積極的に受け入れない理由もこのためだ。



surreal@donga.com