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声優のベ・ハンソンさん「刑事コロンボ役は人生最高のキャラクター」

声優のベ・ハンソンさん「刑事コロンボ役は人生最高のキャラクター」

Posted June. 27, 2011 08:31,   

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声優ベ・ハンソンさん(65)にとって「刑事コロンボ」のピーター・フォークの死去は特別な意味を持つ。1970、80年代、国内放映時、ベさんが声を演じてさらに人気を博したためだ。ベさんは、26日、本紙との電話インタビューで、「眉をひそめる癖まで几帳面に分析してから、吹き替えをするので、没頭しているうちに、そのキャラクターや俳優が私の中に入ってきているように感じられる。ピーター・フォークが死去し、残念で極まりない」と言って、悲しい気持ちを示した。

1970年代中盤、「刑事コロンボ」が初めて国内に放映された時、コロンボ役を受け持った声優は、ベさんではなく、故チェ・ウンチャン氏だった。チェ氏が持病で倒れた後、その役割をベさんが受け継いだ。以後、「刑事コロンボ」というと、ピーター・フォークの独特な表情と共にベさんの声が一緒に思い浮かばれるほどになった。「コロンボ対ベロンボ」という冗談話まで出た。

ベさんは、「コロンボはマクガイバー、ガゼット刑事と共に、私の人生最高のキャラクター」と話した。彼が考えるコロンボの魅力は何だろうか。

「コロンボはいつも古い服装にやや間抜けた顔をして、独特な鼻声を出します。『マイノリティ』の情緒をあるがままに見せてくれるんですね。しかし、このドラマに出てくる犯罪者らは既得権を持つ者です。既にたくさんのことを持っているのに、貪欲に目がくらんで、さらに悪辣で知能的に犯罪を犯すんです。それぞれのエピソードの後半、なめられていた『マイノリティ』コロンボが結局、明快な論理と完璧な捜査を通じて、犯罪者の手に手錠をかける姿を見て、皆が快感を感じていたようです」

ベさんは、「コロンボは演技し難いキャラクター」と強調した。とぼけているようでも、その中に隠されている明晰さを見せなければならないためだ。一言二言話しかけても、その言葉から重みや深さを感じさせるようにしなければならなかった。彼は台本を予めもらって、4〜5回以上呼んで、映像も数回見ながら分析してから、吹き替えに入ったほど、他の作品に比べて3〜4倍以上精を出したと回想した。ピーター・フォークの良い点に似ようと努力したが、それに埋没されず、自分だけのコロンボを創り出そうとしたという説明だ。

「ピーター・フォークは、刑事コロンボのために生まれた俳優です。誰もあの方ほど刑事コロンボをきちんと演じることはできなかったはずです。子どもの時から片方の目に障害があったそうですが、それさえコロンボという役割にぴったりでした。そのためか、残念ながらコロンボ以外の役にはなかなか馴染めなかったようです。個人的に一度会ったり電話で話したりできなかったのがとても残念です。今なら、インターネットを通じて電子メールでもやり取りしたはずなんですが。天国で幸せになってほしいです」



smiley@donga.com