大リーグの「ビッグ・チョイ」崔熙燮(チェ・ヒソプ、24)が、今年のワールドシリーズを制覇したフロリダ・マーリンズのユニフォームを着ることになった。
フロリダは26日、1塁手のデレック・リー(28)をシカゴ・カブスに送り、崔熙燮とマイナーリーグの選手1人を迎える、1対2交換トレードの計画を発表した。
今回のトレードは、互いにプラスになるウィン・ウィン(Win−Win)戦略だと評価されている。今年5400万ドルの年俸総額でワールドシリーズ優勝を獲得したフロリダは、現在のメンバーを維持するためには、来年8000万ドルもの年俸を払わなければならない。多くの主力選手が年俸調停申請の資格を持つようになり、年俸が膨れ上がるのは必至。
452万ドルでチーム内3位の高額年俸者のデレック・リーもやはり年俸調停資格を持ち、彼をつなぎとめるためには600万ドル以上を払わなければならない。安くて若いメンバーでチームを構成しているフロリダとしては、デレック・リーを放して予算を節約し、30万ドルの最低年俸の若い有望株・崔熙燮を獲得することで「一石二鳥」の効果を狙ったのだ。
一方、シカゴにとっては攻撃力の強化が切実だった。シカゴは両輪のケリー・ウッドとマーク・プライアー率いるマウンドは高いレベルと評価されるが、攻撃力はいまひとつ。特に1塁に穴が開いていた。今年は1塁にエリック・キャロス、崔熙燮、ランドール・サイモンを交互に使っていたが、今季打率0.271で31本塁打、21盗塁、92打点をマークしたスラッガーのデレック・リーを1塁手に起用すれば、中心打線の破壊力が倍加する。
崔熙燮にとってもいいチャンスになるのは確実。ベテランを好むダスティー・ベイカー監督のため、崔はカブスで主力確保に失敗した。しかし、フロリダは、デレック・リーが離れ、代替1塁手のジェフ・コナインは37歳で、1塁手獲得は難しくない。出場機会も増える可能性が多い。
崔のエージェントの李チフンさんは、26日の電話通話の中で「9月末からカブスのジム・ヘンドリーGMとの3回の会合で『来年も今年のように起用するなら、いっそ崔熙燮に道を開いてくれ。主力が保障されるチームならいい』と頼んだ」と話し、自ら希望したトレードであったことを明らかにした。
一方、崔熙燮とデレック・リーの妙な縁が、米国マスコミからまた注目を受けた。デレック・リーの父親のレオン・リー(オリックスブルーウェーブの打撃コーチ)は、カブスのスカウトを勤めていたときに崔熙燮をカブスにスカウトした張本人。
デレック・リーは「普段、父から(崔熙燮について)聞いている。非常に優れた打者だと賞賛していた。彼には毎日プレーできるいいチャンスになるだろう」と述べた。
金相洙 ssoo@donga.com