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[社説]地球村が反テロに出るべき

Posted September. 13, 2001 10:01,   

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想像を絶するテロの蛮行に全世界が驚がくしている。依然として正体が明らかにされていない今回のテロの主動者らは、人間がどこまで野蛮的で残忍になり得るかを如実に見せてくれた。米国が、一日も早く大惨事の衝撃から立ち直り安定を取り戻すことを期待しながら、平和な朝の通勤途中、思わぬ事故に見舞われ犠牲となった数万人の市民に対し哀悼の意を表する。

今回のテロは、その手口がこれまでのテロの慣行とは比べものにならないほど無謀かつ大胆なものだった。核兵器や生化学兵器など、人類に途方もない被害をもたらす各種兵器が、テロリストらの手中に入る可能性があるという懸念は、かなり前から出ていたものの、このように民間の旅客機をテロの「兵器」として悪用するとは、考えが及ばなかった。徹底した安保態勢を備えているものと思われていた米国が、旅客機が飛行禁止区域に入っていたにもかかわらず、なぜあれほどまで放置することができたのか、そしてテロリストらは、どうやって航空安全網を突破し飛行機に乗り込むことができたのか、疑わしいばかりだ。

世界中が今回のテロリストらの蛮行を目の当たりにした通り、テロはもはや特定国家或いは集団に対する犯罪ではないのだ。どの国もその対象になり得る反人倫的犯罪である。テロリストは、冷戦体制の崩壊後発生した力の空間に、新たな「悪の勢力」として根を下ろしている。もちろん、今回のテロも直接的な動機は「力の外交」を掲げ、国際舞台に登場した米国のブッシュ政権に対する反感と憎悪にあるものと推測される。しかしながら、全世界に衝撃を与ようとしたテロリストらの綿密な準備と意図が明らかに見えている。

一瞬のうちに崩れ落ちる世界貿易センタービルを見ながら、炎上する国防総省の庁舎を見ながら、血を流して右往左往する市民を見ながら、真珠湾攻撃を受けた時よりもさらに大きなダメージを受けたとして怒れる米国民の心境は、十分過ぎるほど理解できる。どんなことがあっても、テロリストを最後まで追い詰めて報復するという米国の決意は、極めて当たり前と思われる。

しかし、テロリストをより効果的に割出して法の裁きを受けさせるためには、冷徹に世界中の知恵を集めなければならない。テロリストは、いまや21世紀における人類共同の敵である。憎悪と怒りだけでは、問題は解決しない。テロの背後勢力が明らかになった場合、とり留めようのない暴力の悪循環が続けられる可能性が高い。国際社会が互いに緊密に協力して首謀者を探し出す一方、二度とこのようなテロリストが現われないよう、共に対処できる道を模索しなければならない。