Go to contents

[社説]学校で暴力が繰り返される理由

Posted April. 19, 2002 09:54,   

한국어

学校での暴力は根絶できる。学校という小さな囲いの中で起こることであるため、教師らがもう少し注意を払い、被害を受けた生徒と親が積極的に対処するならば、決して解決不可能な問題ではない。しかし現実的に学校での暴力といじめは消えない。これは、換言すれば、学校や関係機関が、日頃暴力について口先ばかりで対応してきたにすぎず、実際は形式的で生ぬるい取り組みをしてきたということに変わりない。

校内で刃物を振り回し、死傷者を出すぞっとするような事件がソウルと蔚山(ウルサン)で相次いで起きた。ソウルで起きた中学3年生のクラスメート殺害事件の場合、その裏にはもうひとつの校内暴力の影がさしている。殺害された生徒は校内で暴力を振り回すいわゆる「番長」だったという。犯行した生徒は、友達がこの「番長」に乱暴されるのを見て、復しゅうするために刃物で刺したというのだ。これは、以前から校内暴力行為がまん延していたことを物語っている。学校側で以前の暴力を防いでいたならば、今回のような最悪の事態にはならなかっただろうと考えると、無念でならない。

校内暴力は、今や校内でどうどうとまかり通っているほど深刻な段階に来ている。学校の外でもない学校の真中で暴力行為が行われている間、学校と関係当局は何をしていたのか。校内暴力はもちろん学校だけの責任ではない。言葉より暴力が先に出る今の世態、入試によるストレス、低質な文化など、校内暴力をつくる要因はひとつやふたつではない。しかし校内暴力の解決の最も大きなカギは、やはり学校と教育当局が握っている。

現場の学校で抱えている仕事の過重さを知らないわけではない。しかし、学校教育でどのような知識より重要なのが、暴力ではない理性的な対話であることを教え、共に生きる知恵の大切さを悟らせることではないだろうか。警察、検察など関係当局も積極的に取り組み、親が安心して子どもを学校に送り出せる教育環境を作るのに力を入れるべきだ。