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[社説]同盟のない自主はない

Posted January. 16, 2004 23:07,   

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新年を迎え、本紙は韓米同盟の実状を伝え、韓半島の周辺情勢を100年前の状況と比較する企画を連載した。厳しい国際環境の中で国権喪失の恥辱を繰り返さず、「強小国」の道を模索する趣旨だった。この国の外交政策の最終責任者である盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の究極の目標も、大きく異ならないだろう。しかし、外交通商部長官の電撃更迭でもたらされた「自主」対「同盟」論議の中で、新年早々、国民の期待は憂慮に変わりつつある。

大統領府は、尹永寛(ユン・ヨングァン)長官を更迭し、「参加政府が提示した自主的な外交政策の基本精神を理解できなかったためだ」と説明した。昨年1年間、韓国外交を現場で指揮してきた司令塔を放り出し、「対外依存政策」と「自主外交」に2分する大統領府の意図は何か。にもかかわらず大統領府は、国家安全保障会議(NSC)と外交部には葛藤がないと主張する。果たして大統領府は、自らがもたらした混乱に責任がないのか。世論と政界で連日起こる激烈な非難にいつまで背を向けるのか。

「自主外交」が波紋をもたらす理由は、これを対外依存政策の対称概念と規定した政府の認識のためだ。その対象は無論米国になるだろう。そうなれば今後韓国外交が米国とかなりの距離を置いて、場合によっては葛藤まで甘受すると映らざるを得ない。

これは韓国現代史および現実の条件とは大きくかけ離れた危険な認識だ。韓米同盟はどの同盟とも区別される特別な意味を持つ。北朝鮮、イラク派兵、在韓米軍再配置など、参加政府発足以来、主要な外交懸案は韓米同盟を基盤にしたものだった。時には50年同盟関係を、時には国益を掲げ推進してきた従来の外交を罵倒することは、結局米国との関係を変化させるということではないのか。

高まる中国と日本の北東アジア覇権競争の中で、統一韓国を叶えるためにも、堅固な韓米同盟は必須要素だ。政府は果たして弱肉強食の国際秩序の中で、同盟なくして国益を守れると自信を持っているのだろうか。尹長官が退任の挨拶で「用米」を強調したのも、政府一角の浪漫的かつ空虚な自主論に対する警鐘を鳴らすためだろう。

ただでさえ韓米同盟は内外の環境の変化によって、重大な岐路に立たされている。にもかかわらず、大統領の認識はあまりにも安易だ。年頭会見の「今、韓米関係はいつになく確固だ」という発言がその例だ。ソウル龍山(ヨンサン)米軍基地の漢江(ハンガン)以南への移転についても、米国は韓国内の反米感情を重要要素と考えているのに対し、盧大統領は国連司令部のソウル残留を「古い考え」と言い切った。これは国民の安保への憂慮を無視して現実をごまかす発言ではないのか。

「向こう50年」の同盟の青写真を描かなければならない時期に、現実性の薄い自主外交論が強調される状況は明らかに正常ではない。総選で米国に対して批判的な支持勢力を結集させるための意図でなければ、大統領は今からでも現実を直視して、混乱収拾に乗り出さなければならない。韓国にとって同盟のない自主は、まだ理想論に過ぎない。