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[社説]歪曲教科書の拒否、日本市民の良心にかける

[社説]歪曲教科書の拒否、日本市民の良心にかける

Posted March. 11, 2005 22:41,   

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日本の右翼団体「新しい歴史教科書をつくる会」が文部省に検定を申請した、中学校歴史教科書の内容が明らかになった。01年版よりさらに悪辣に歪曲され、改善への期待は徹底的に裏切られた。

新しい教科書は、「李氏朝鮮」を朝鮮に直し、西郷隆盛の征韓論のところを削除し、「誠意」を示すかに見えた。しかし、日本植民地時代に朝鮮人が苦痛と犠牲を強いられたという内容を削除し、強制徴用と徴兵について「戦争末期に徴用徴兵制が拡大適用された」とあいまいに表現した。また、創始改名を韓国人が望んで行ったかのように歪曲し、さらには、「朝鮮の近代化を助けた日本」という別途のコラムを盛り込み、侵略と植民支配を美化・正当化した。

ここまで来た以上、頼るところは日本文部省と良識ある有職者及び市民団体しかない。文部省は現在、同教科書を検定中だ。今月末か来月初めには、文部省がどの部分をどのように直すように求めたかが明らかになる。時間はそれほどないが、文部省には最後まで誠意を尽くして検定に臨んでほしい。そうしてこそ、韓国と日本の関係が瀬戸際に立たされることを防ぐことができる。

後は、市民団体だ。01年、日本の良心的な有職者と市民グループは、学校の同教科書採択に反対する「子どもと教科書全国ネット21」、「杉並・親の会」などを結成して活動を繰り広げた。これらの団体は抗議集会、全国巡回講演、記者会見、人間の鎖行動などを展開し、歴史歪曲教科書を採択しないよう呼びかけた。結局、同教科書の採択率は0.039%にとどまった。彼らが宣言した通り、「良識ある日本人たちの勝利」だった。

歪曲し、でっち上げた記述を歴史と教えることに躍起になっている集団が日本内に存在する限り、日韓両国の未来は暗い。中国も手をこまぬいているはずがない。この状態で北東アジアの地域協力云々できないだろう。もう一度「良識ある日本人たちの意味ある勝利」を期待したい。