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[社説]フィンランドで打ち上げた盧大統領の「爆弾発言」

[社説]フィンランドで打ち上げた盧大統領の「爆弾発言」

Posted September. 09, 2006 06:15,   

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フィンランドを訪問中の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が一昨日、北朝鮮のテポドンミサイルについて「実際、武力攻撃のためではなく政治的目的で発射したものだ」と述べた。国際社会の深刻な憂慮にそっぽを向け、またも北朝鮮をかばったのだ。今月14日にワシントンで開かれる韓米首脳会談を1週後に控えて、このように現実とかけ離れた対北朝鮮認識を示したのだから、北朝鮮の核とミサイル問題などで韓米間で生産的な対話が可能だろうか、疑問だ。いったい盧大統領は何を考えているいるのか分からない。

盧大統領は同日、タルヤ・ハロネンフィンランド大統領と首脳会談を行った後の記者会見で、フィンランド記者から北朝鮮のミサイル試射に続く核実験の可能性について質問を受けた。盧大統領は、先にテポドンミサイルについて「米国まで届くにはとても粗末で、韓国を向けて撃つには大き過ぎる」と説明したうえで、「韓国は北の核実験に関しては、いかなる兆候も発見していない」と答えた。

北朝鮮が今年7月5日に発射したミサイル7発のうち、テポドン2号を除いたノドンとスカットミサイル6発は韓国を狙って開発されたものだ。それなのに、テポドンミサイルだけを取り上げて「実質的な軍事脅威ではない」と言ったのは、真実を糊塗するものだ。北朝鮮のミサイルが脅威でないのであれば、どうして国連安全保障理事会が対北朝鮮制裁決議案を全会一致で採択し、北朝鮮の血盟関係にある中国までもそれに同調したというのか。

盧大統領は2004年11月に米ロサンゼルスでも、「核とミサイルが自衛手段という北の主張は一理ある側面がある」と言い、波紋を投げかけた経緯がある。当時、外交的後遺症を経験していながらも、北朝鮮をかばい続けていて、後の処理をどうするつもりなのか。北朝鮮とは「民族同士」の協調をし、日米に対しては角を立てることでもたらされる国家的費用をどう負担するつもりなのか。戦時作戦統制権にしても、早期返還される場合の国防費負担が天文学的な規模にかさむ。

北朝鮮が軍事的脅威にならないのなら、莫大な国民の血税で68万の大軍を維持し、高額の併記を買い入れる理由もないはずだ。ここ3年半の間、3兆ウォンを超える支援をしていながらも、北朝鮮から返ってきたのはミサイル発射と核実験の脅威しかない。現実がこうなのに、最後まで「自主ごっこ」に明け暮れ、北朝鮮には一方的に援助し、米国とは疎遠になり、日本とは争ってばかりでは、国の存立基盤が揺れないのがおかしい。