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[社説]韓国の音楽家たちの手、頭脳、心、その柔軟性

[社説]韓国の音楽家たちの手、頭脳、心、その柔軟性

Posted February. 05, 2007 03:00,   

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韓国の音楽家たちが国際舞台で華々しい活躍をしている。その力の源は何だろうか。「芸術の殿堂」がピアノ英才の育成を目的に慶州(キョンジュ)で開いた第1回音楽キャンプに参加した世界トップレベルのピアニスト5人は、口を揃えて「資質と努力」を挙げた。

世界的な権威のある英国のリーズ国際コンクールの審査委員を歴任したジャック・ルヴィエ(フランス)は、「韓国の演奏者たちは、手と頭脳、心ともに柔軟である」と述べている。

昨年、同コンクールで韓国生まれ韓国育ちの19歳の金ソンウク君が優勝した。ドイツ・ハノーヴァー音楽大学のアリー・バルディ教授は、どんな曲でも短時間で消化できる頭脳と優れた芸術的才能、強い学習意欲などの五つを挙げている。

韓国人の優秀性が発揮されているのは音楽分野だけでのことではない。ゴルフ、アーチェリー、ハンドボール、フィギュアスケートなど、スポーツ分野でも毎年素晴らしい成績を上げており、科学技術分野での業績も目覚しい。

1966年から参加している技能五輪国際大会でも韓国は、14回も総合優勝をしている。サイエンス、ネイチャーといった世界有数の科学ジャーナルに寄稿している韓国人も相次いでいる。小さな国土や人口数を考慮すれば、驚きべき活躍であり、業績である。

分断や戦禍を乗り越えて短期間の高度成長を達成し、世界10位の経済大国に躍り出たのも、このような資質に起因するところが大きい。「韓国で民主主義を見い出すのは、ゴミ箱の中からバラの花を探し出すようなこと」と言われたが、それをあざ笑うかのように、民主化も最短期間に実現した。李承晩(イ・スンマン)元大統領は米国留学時代に、「韓国人を教育し啓蒙さえしておけば、国の独立も可能だし先進国入りもできる」と述べたが、これまでの実績はその予想を上回るものだ。

しかし今、私たちの前には暗雲が垂れ込めている。世界は将来を見据えてまい進しているのに、韓国では自主よりは規制、競争よりは平等に焦点が当てられ互いに足を引っ張り合っている。韓国人の資質が、これ以上開花できなくなるかもしれない暗たんたる状況になっているのだ。

姜忠模(カン・チュンモ)韓国芸術総合学校教授は、「コンクールは、個人ではない国同士の競争」という。個人の能力も重要だが、国レベルの支援、つまり国家システムがそれに劣らぬほど重要だという指摘だ。同じ民族でありながら、多くの面で大きな差が開いている韓国と北朝鮮がその実証だ。北朝鮮の国家システムを真似ては、韓国の未来はない。