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[社説]韓日の「せっかくの春」、互恵の芽を育もう

[社説]韓日の「せっかくの春」、互恵の芽を育もう

Posted April. 22, 2008 04:05,   

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李明博(イ・ミョンバク)大統領と福田康夫首相は、昨日の首脳会談で、両国間に実質的な協力体制を構築し、成熟したパートナー関係に発展させていくことで合意した。李大統領は、「韓国と日本が過去を直視しつつ、共同のビジョンを持ち、未来に向けて進まなければならない」と所信を述べ、福田首相もこれに全面的な賛同を示した。両指導者は、靖国神社参拝や歴史教科書の歪曲といった敏感な問題には触れなかった。「過去」の代わりに「未来」を両国関係の中心に据えるためだったという。

両首脳の望みどおり、韓日関係が正常化し、真の善隣関係を構築して政治・経済・文化などあらゆる分野で協力と交流を拡大するには、信頼を深める実践が前提にならなければならない。しかしこれがただの掛け声に止まると、歴代政権と同様、首脳会談の時にのみ友好を語り、会談の後は、再び対立関係に戻るという悪循環が繰り返されることになりかねない。

まずは日本側の覚醒が肝心である。今まで、右翼勢力はもちろん、一部の閣僚までも日帝による韓半島侵略を美化するような妄言で、韓日関係を冷え込ませることが珍しくなかった。まずはそうしたことが再発してはならない。韓国もまた、歴史の負の遺産から脱皮しなければならない。過去の政権のように中途半端な民族主義や政治的な動機で反日感情を助長するようでは困る。

韓日関係はこれまで飛躍的に発展してきた。1965年の国交正常化当時、年間1万人に過ぎなかった民間人の往来は、昨年1日平均1万3000人、年間約483万人へ拡大したのが端的な例だ。「過去は忘れられないが、過去にこだわって今日を生きて、さらに未来を生きるわけにはいかない」という李大統領の言葉は正鵠を射ている。

経済分野でも信頼を深めていかねばならない。昨年一年間だけでも299億ドルに達した韓国の対日貿易収支赤字を縮小しなくては、真のパートナーになることも、韓日自由貿易協定(FTA)の議論を進展させるのも難しい。日本は韓国の対日貿易赤字の70%を占める部品・素材産業分野での対韓投資を増やし、技術移転に協力せねばならない。このような具体的な懸案で実りを上げてこそ、両国関係の実質的な発展が期待できるというものだ。

韓日がせっかく迎えた「春」である。互恵の芽を育んでいくべきだ。