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[社説] 「同じ民族!」と叫び、五輪同席を拒否する北朝鮮

[社説] 「同じ民族!」と叫び、五輪同席を拒否する北朝鮮

Posted August. 07, 2008 06:23,   

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中国の胡錦濤国家主席が、五輪開幕日の8日に主催する各国首脳夫妻のための歓迎昼食会で、李明博(イ・ミョンバク)大統領と北朝鮮の金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議委員長の同席が実現しない模様だ。中国側は当初、両者が同じテーブルに同席するよう座席を配置した。しかし、北朝鮮がこれを拒否したため、座席を再配置しているという。北朝鮮が、五輪行事を政治論理で汚染させたのだ。

南北代表団の開会式の合同入場の話し合いも拒否した北朝鮮は、入場順にまでけちをつけ、変えてしまった。入場順は、中国の漢字簡体字で国名の1文字目の画数を基準に、韓国は177番目、北朝鮮は178番目に決まったと公式発表までされていた。にもかかわらず北朝鮮は、韓国のすぐ後に入場することに対して、五輪組織委員会と中国政府に抗議し、南北選手団が4つの国を間において入場することになった。

それだけではない。開会式の観覧席も、北朝鮮が英語表記を「DPRK」にするよう主催側に要請し、金委員長は観覧席前方に、李大統領は後方に離れて座ることになった。北京に到着した北朝鮮選手団も、指針を受けたのか、練習で顔を合わせる韓国選手や取材陣を避け、冷ややかな態度を見せている。北朝鮮は、来月10日に平壌(ピョンヤン)で開かれるワールドカップ2010アジア最終予選の南北試合も、太極旗(テグクキ、大韓民国の国旗)掲揚と愛国歌(大韓民国国家)の演奏を拒否するなど、スポーツを政治化している。

北朝鮮のこのような態度は、口を開けば「同じ民族!」と叫ぶが、ただ体制の利益のための宣伝スローガンであることを改めて確認させる。「同じ民族」は、外貨稼ぎや韓国内の親北朝鮮ムードづくりにすぎない。韓国政府が自分たちの言いなりにならないからと、世界の注目が集まる純粋なスポーツの祭典にまで、難癖をつけるのだから、失望を超えて嘆かわしい。

北朝鮮が、李明博政権を手なずけられると思うなら、大間違いである。南北関係の硬直は、金剛山(クムガンサン)観光客射殺事件に対し、南北合同調査を行なってこそ、解くことができる。