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[社説]政府の貯蓄銀行対策、二度と失敗は許されない

[社説]政府の貯蓄銀行対策、二度と失敗は許されない

Posted February. 19, 2011 08:51,   

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営業停止措置が下された釜山(ブサン)貯蓄銀行・釜山本店3階ビル前は、いきなり預金を引き下せなくなった預金主らが殺到し、「私の金を返せ」と激しく抗議した。昨日は、釜山貯蓄銀行と同じ系列の釜山第2貯蓄銀行にも、預金を引き下そうとする人々が数千人も詰め掛けた。貯蓄銀行を監督すべき金融監督院が、事態をここまでこじらせたのには、共同責任がある。

三和(サムファ)貯蓄銀行に次ぎ、今年2番目に営業停止を受けた釜山貯蓄銀行や大田(テジョン)貯蓄銀行は、国内貯蓄銀行の中では、資産規模が最も大きい釜山貯蓄銀行グループの系列会社だ。もともと釜山貯蓄銀行は、釜山地域の堅実な庶民向け金融機関だったが、不良化した貯蓄銀行を買収し、規模を拡大したのが災いとなった。公的資金の注入に二の足を踏んでいた金融当局は、不良貯蓄銀行を買収した貯蓄銀行が120億ウォンを投入する場合、1支店を増やすことができるよう恩恵を与えた。釜山貯蓄銀行は08年、不良貯蓄銀行2社を買収して支店を増やし、預金を拡大した後、不動産プロジェクトファイナンス(PF)融資を拡大した。しかし、不動産市場が低迷し、不良化した。不良化した直接的な原因は不動産融資の不良にあるが、元をただせば、恩恵まで提供して不良会社を買収させた金融当局の政策失敗にある。

金融当局は08年から3年間、毎年、貯蓄銀行の不良債権を、資産管理公社に売り返し条件付で渡し、貸し倒れ引当金を少なく計上する方式で、損失の縮小を手助けした。金融委員会や金融監督院が事実上、貯蓄銀行の粉飾会計を助長したのと同然だ。金融当局が、貯蓄銀行の不良化に対し、適時にメスを入れず、むしろ見てみぬ振りをし、不良を拡大させた。

政府はグローバル金融危機が起きた08年末から09年初頭にかけて、2度も貯蓄銀行各行の不良債権1兆7000億ウォン分を買い入れた。昨年も再び不良化した貯蓄銀行に対し、計2兆8000億ウォンの資金を供給した。公的資金の支援や貯蓄銀行の不良化が繰り返されるのは、不良の根本原因である政策失敗を取り除けなかったことにある。

政府は営業停止を受けた三和や釜山、大田貯蓄銀行を、ウリィ銀行や国民(クンミン)銀行のような都市銀行に買収させる案を推進している。資産規模が数百兆ウォンに達する都市銀行に買収させ、貯蓄銀行の不良を銀行に転嫁して薄めようとする狙いだ。公的資金を投入し、国民の税金を浪費したという批判を交わそうとする急場しのぎの対策に過ぎない。銀行に不良化した貯蓄銀行を買収させるためには、買収銀行に対して恩恵を与えなければならないだろう。かつて、不良化した貯蓄銀行を大手貯蓄銀行に買収させ、共に不良化させた政策失敗を繰り返してはならないだろう。