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[社説]大邱世界陸上選手権大会、5000万の力で成功させよう

[社説]大邱世界陸上選手権大会、5000万の力で成功させよう

Posted July. 15, 2011 03:13,   

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大邱(テグ)銀行は8日27日から世界陸上選手権が開催される大邱スタジアムで部署別のコンパを持つ。社員たちに配られた入場券が「有効に」使われるようにするためだ。大会組織委員会は、大手スーパーで景品として入場券をもらった買い物客の連絡先を調べ、一人ひとりに携帯フォンにメールを送り競技場に訪れるよう勧誘している。この頃、大邱市の市民たちは、大会への観客動員のために奔走している。

しかし大会の全国的な盛り上がりはいまいちだ。最近東亜(トンア)日報がソウル市民を対象に行ったアンケート調査では、回答者の半数が今大会の開催地を知らないと答えた。陸上は韓国では代表的な非人気種目だ。今大会での韓国選手たちの活躍も、あまり期待できない。観客動員が容易でないことも十分分かる。今大会には国連加盟国より多い207ヵ国が参加し、全世界の80億の人々がテレビ中継を見ることになる。テレビ画面に、がらがらの観客席が映っているようでは、韓国国民の無関心ぶりを世界に宣伝するような格好だ。

世界的なスポーツ祭典を開催しながら培われる識見や感覚は、そのまま国の力となり、国のレベルを高める。国民のプライドも高くなる。李明博(イ・ミョンバク)大統領が「助けあい精神」を強調して、他地域の市民たちに競技観戦を督励しているのは、遅ればせながらではあるが望ましいことだ。教育科学技術部も、各市・道教育庁に競技観戦とボランティアの参加を促す内容の協調公文を通達した。学生たちにはめったに巡って来ない立派な体験学習のチャンスとなるだろう。

最近大邱市は、ソウル、釜山(プサン)、仁川(インチョン)と、大会の成功に向けた支援協約を交わしている。各自治体は、地域住民向けの大会PRを行い、事業運営を手伝うことになる。2014年のアジア大会開催地に決まっている仁川は、今大会に職員を派遣してノーハウを習得する。大邱は、慶尚北道(キョンサンブクド)と組んで、競技場に訪れた観客が慶州(キョンジュ)の新羅(シルラ)文化圏や安東(アンドン)の儒教文化圏などを見て回るよう誘導する計画だ。こうした努力に学生だけでなく一般市民たちが積極的に関わってくれれば、大会を成功させるのはもちろん、落ち込んでいる地方経済の活性化にもつながる一石二鳥の効果が期待できる。

韓国人は、一度共通の目標を立てると、恐ろしい結束力を推進力を発揮してきた。ソウル五輪や2002年韓日W杯で見せ付けた底力には、我々自身も驚かされるものがあった。あと40日余りで晩夏の炎天の下で、もう一度熱いDNAを発散しよう。「同じ満席でも、大邱市民だけでなく全国から集まった観客がスタンドを埋め尽くしてこそ意味がある」という組織委員会関係者の訴えが、耳に大きく響いている。