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[オピニオン]「みんなが憎い」

Posted September. 03, 2003 23:49,   

한국어

「みんなが憎い」

ある14歳少女のこの一言に、一日中胸が痛んだ。少女と同じ空の下で息をする大人たちは顔を上げることができそうにない。あまりにもひどい。言葉通り、「人面獸心」だ。ちょうどその年頃の娘を持つ筆者として後を継ぐ言葉がない。家に帰って娘の顔をきちんと見ることができそうもない。私たちを恥ずかしくさせた14歳の少女は全ての韓国男子に尋ねている。「あなたたちも共犯ではないのか」と。

◆両親と幼い弟と一緒にソウル麻浦区(マポク)で幸せに暮らしているチェ某さんに不幸が始まったのは昨年6月。労働をする父親が家を空けている間、父親の同僚が母親をレイプし、次いで自分まで性暴力を受け、少女は不幸の沼に落ちた。性暴力は母親の望まない妊娠と精神異常、父親の出奔に続き、4月初めに彼女は通っていた学校をやめるしかなかった。長女だった少女は、家族を養うために金を稼ごうとした。働き口を当たってみようとインターネット・チャットに入った彼女は偶然性売買の誘惑に陥った。

◆少女は5カ月間、およそ30人の「オニイサン」と「オジサン」たちに会った。会社員、大学生、フィットネス・クラブの講師、無職者など20、30代初めの男がインターネットを通じて少女を呼び出した。彼らから5万ウォン、10万ウォンをもらって母親の病院代や幼い弟たちを腹いっぱい食べさせながら、少女は罪の意識を失っていった。だが、幼い少女を世間知らずと見て利用する人が増えてゆき、少女は大人たちの性的鬱憤を晴らす対象に転落した。大学生のオニイサンは、3度の関係を持った後、タバコ1箱と現金8000ウォンを出し、28回も関係を持った会社員のオジサンは1万5000ウォンを出した。少女は「約束も守らずに、自分の欲だけ満たす男たちが憎い」と語る。1000ウォンを出したオニイサンと100ウォン玉をいくつか投げていったオジサンもいた、という話には言うべき言葉がない。

◆警察は少女の携帯電話に記録されている男18人を把握し、このうち性関係が確認された4人に対して、「青少年の性保護に関する法律違反」の疑いで拘束令状を申請した。だが、この人たちを罰するだけで、この世に憎悪を感じている14歳の幼い少女の傷を癒すことができるだろうか。少女の父親が今でも家に帰ってきて家庭を省み、「羞恥心を感じる心」が集まって人知れず、少女の家族をサポートしてくれたらよい。担当警察官が、「利口なので、回りでよく世話すればいくらでも正しく生きることができる」と言った。

呉明哲(オ・ミョンチョル)論説委員 oscar@donga.com