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[オピニオン]人口危機

Posted September. 16, 2004 22:17,   

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「ビンガジ」。中国で結婚できなかった貧しい青年を指す言葉だ。清末期、洪水と日照り、貧しい中国東北部のファイペイ地方では食べ口を一人でも減らそうと、生まれたばかりの娘を殺すことが盛んに行われた。性比の格差が女性100人に男性129人までに拡大した。花嫁がいなくて適時に結婚することができなかった。こちら「ビンガジ」たちの不満は、結局「政治的に」爆発した。1851年、同地でニェン反乱が起きたのだ。

◆単なる過去のことではない。今、中国の性比は女性100人に男性120人。結婚年齢の男性5人に1人が非自発的男やもめで生きなければならない。一人子国家政策によって、息子だけを選んで生んできた結果だ。我が国も尋常ではない。性比は110.03にもなる。娘が減って女性が大事にされればいいが、米ブリンアム大学バレリー・ハドソン教授の著書『ビンガジ』によれば逆だ。女性対象の拉致・強姦殺人が増えて、性的不満に満ちたチョンガーたちが社会不満勢力に成長してテロリストになることもある。彼らの不満をなくすためには政府が戦争を起こして青年たちを外に追い出すか、抑圧的な統治をするしかないという主張だ。

◆1970年代の権威主義時代、韓国の目覚しい経済成長は話によく従う我が国民の「2人子政策」のお陰だ。発展途上国では食べ口を減らして働き手を増やすことが成長の動力だった。今は出産率が落ちたと大騷ぎだ。子供が減って、労働力と税金が減少し、長寿の年寄りまで増えれば、経済低迷は火を見るより明らかだとの指摘だ。国民の平均年齢35歳、2050年には40歳の米国が、現在それぞれ40歳(2050年47歳)であるドイツ、38歳(2050年45歳)であるフランスなど「老けた欧州」より、未来を明るく展望するのも、若くて無数の人口のためだ。

◆南北の出生率は、世界平均(2.69人)よりかなり低く表れたと国連人口基金(UNFPA)が発表した。人口が唯一の「天然資源」である国での出産率低下は危機と言わざるを得ない。もう赤ちゃんを生むことも愛国として捉えなければならないようだ。男女の生み分けをしないことは「民主化運動」として捉えなければならないようだ。社会不満勢力の政治的横行を防ぐという面で。

金順徳(キム・スンドク)論説委員 yuri@donga.com