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[オピニオン]アフリカのベトナム

Posted November. 08, 2004 23:29,   

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フランスには他の国にない「海外省」いう政府省庁がある。DOMと呼ばれる海外にある道(d′epartement)とTOMと呼ばれる海外領土を司る機関だ。DOMとTOMは法律によって相当な自治権が保障されているため、100%フランスの領土だとは言えない。しかし、大部分フランス軍が駐屯しており、フランス政府が与える補助金に依存しているため、外国人の目には事実上フランス領土に見える。海外領土の観点から見れば、フランスは21世紀にも植民地を持っている「帝国主義国家」という非難を避けられない。

◆南太平洋のポリネシアとニューカレドニア、南米のガイアナやグアドループなどが代表的なフランスの海外領土だ。観光地で有名なタヒチ島が含まれているフランス領ポリネシアは、島と海の面積が欧州大陸に匹敵するほど広大だ。フランスはそこのサンゴ礁で1990年代中盤まで核実験を続けた。他国だと思っていたならば、夢でもなしえないことだ。

◆アフリカにもフランス植民地の残滓(ざんし)が所々残っている。ガボン、セネガル、ジブチなど、フランスの植民地だった国には例外なくフランス軍が駐屯している。駐屯軍は数百〜数千人規模だが、駐屯国に対するフランスの政治・軍事・経済的影響力は甚大である。植民地だったコートジボワールも独立を勝ち取ったが、依然フランスに依存している。列強のアフリカ侵略時代、象牙の輸出で有名だったこの国は、国名を「象牙海岸」という意味のフランス語でつけた。

◆フランスがコートジボワールで植民地経営の高い代価を支払っている。内戦拡大を防ぐために駐屯中のフランス軍が、コートジボワール政府軍の偶発的な爆撃にあい、強力な報復に乗り出した後、現地に居住しているフランス民間人1万人余りが略奪と放火の標的になっている。コートジボワールの国会議長は、「ベトナムとは比較にならないだろう」とし、フランスは激しい苦しみを味わうようになると威嚇した。フランスは米国のイラク侵攻を正面から批判した国だ。貧弱なアフリカ国家を相手に、強力な兵力を誇示する自国の行動に対しては何と言うのか知りたい。

方炯南(バン・ヒョンナム)論説委員 hnbhang@donga.com