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「オピニオン」新王仁博士

Posted May. 13, 2005 23:26,   

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古代にも「韓流」があった。約1600年前の西暦397年に日本に漢字を伝えた百済の王仁(ワニ)博士は、日本の古代文化である飛鳥文化の創始者でもある。『論語』、『千字文』のほかに、焼き物や瓦、織物の職人を連れて日本へ渡った王仁博士は、太子の師となって日本人に文字や技術はいうまでもなく人倫も教えた。今の韓流は大衆文化が中心となっているが、王仁博士による韓流は日本の文化史を塗り替えた高級文化だった。

◆王仁博士の業績を称える催しが日韓両国で毎年開かれる。博士の故郷である全羅南道霊岩(チョンラナムド・ヨンアム)では、今年も4月初めに「王仁文化祭」が開催され、90万人余りの観光客が訪れた。昨年は1万人近くの日本人観光客が見に来ていたが、今年は独島(竹島)領有権をめぐる外交問題が影響し、一般の日本人観光客は200人程度に過ぎなかったという。

◆日本の大阪では毎年11月3日に「四天王寺ワッソ」祭りが行われる。1990年から始まった同祭りは、王仁博士をはじめ日本へ文物を伝えたいわゆる「渡来人」を再現した仮装行列だ。行列が大阪の繁華街を練り歩いて四天王寺に至るまでの間、色とりどりの古代衣装を身につけた4000人余りの参加者と、沿道を埋め尽くした40万の人々は、一斉に「ワッショイ」という掛け声を発する。この掛け声は「ワッソ(来ました)」という韓国語が語源というのが通説だ。同行事は、後援者だった新韓(シンハン)銀行創立者の李煕健(イ・ヒゴン)氏が所有していた関西興銀の倒産により、2001年から2年間中止となっていたが、2003年から再開した。

◆ソウル大学の黄禹錫(ファン・ウソク)教授チームの誕生させた「狂牛病耐性牛」が昨日、日本に渡った。最終的な検証まではまだ時間がかかるだろうが、2000億ウォンを投入して研究施設を整えたが、狂牛病に耐性をもつ牛がいないため、開店休業を強いられている日本の科学界にとっては衝撃のようだ。黄教授チームは「21世紀の王仁になる」という抱負を示した。100年後の「ワッソ」祭りには、狂牛病耐性牛を抱いている黄教授チームの姿が仮装行列に登場するかもしれない。

李東官(イ・ドングァン)論説委員、dklee@donga.com