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[オピニオン]「デモ大国」

Posted December. 16, 2005 08:34,   

한국어

韓国人の意識構造や社会的特性の一つとして、「体面」を挙げる学者は多い。「イタチにも面がある」ということわざからもうかがえるように、韓国人は何よりも体面を重視する。「体面が保ててよかった」「体面上、それはできない」という言葉が日常的に使われているのをみれば、体面意識がどれほどのものかがわかる。顔ひとつ保つことがそれほど難しいということでもある。

◆体面を形式主義の観点から分析した学者もいる。威信を守るための、事実と異なる見栄の行動が体面のメカニズムだという説明だ。「両班は凍死してもわら火に当たることはない」ということわざもあるように、韓国人の「体面」は「見栄」だという。表裏の一致より名分を重視し、それに従って行動する特性を皮肉っている。会議の場で、多数の反対を意識し、人の主張に同調することも、体面を考えての行動だ。

◆最近、香港では、体面を脱ぎ捨てた韓国デモ隊が話題だ。第6回世界貿易機関(WTO)閣僚会議が開幕した13日、韓国デモ隊は「水陸陽動作戦」を展開した。ビクトリア公園で農産物開放反対集会を行った後、WTO会場に向かい、警察ともみ合ったのはソウルでもご覧のとおりだ。デモ大国の真骨頂はそのあと披露された。警察に阻止されると、会場まで泳いでいくと言い、100人あまりがライフジャケットを着用して海に飛び込んだ。このような「絵」を海外メディアが見逃すはずがない。夕方の放送で繰り返して放映された。「こら、XXX!」といった激しい言葉もろ過されず電波に乗った。

◆今回香港に集まった全世界のデモ隊は、39カ国、4000人あまり。韓国が1500人あまりと最も多く、事実上デモを主導しているという。昨日はさらに激しいデモが続き、一時は警察のたてを10個以上を奪い取ったという報道もあった。現地メディアに「コリアン・ミリタント(韓国戦士)」と表現されたほどだ。こうなると、ドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』にのめり込んでいた香港の人々は、「どっちが本当の韓流なのか」と混乱を起こしかねない。国の体面が心配だ。

宋大根(ソン・デグン)論説委員 dksong@donga.com