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[オピニオン]「米国のプレゼント」

Posted August. 23, 2008 07:40,   

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北朝鮮外務省は3日前、韓米合同軍事演習乙支(ウルチ)フリーダム・ガーディアン(UFG)を猛烈に非難した。外務省報道官は、「米国と南朝鮮の傀儡政府が追求する対朝鮮敵視政策と南北対決政策の明白な証拠だ」と主張した。これに先立ち、北朝鮮軍部も、「我々を軍事的に圧殺しようとする米国の狡猾な術策に断固たる反撃を加えるだろう」と毒舌を浴びせた。米国のテロ支援国家指定リストからの削除の可能性が開かれたが、北朝鮮は依然として米国を敵国と見なしている。

◆そのような北朝鮮が、米国のトウモロコシが住民たちに伝えられるすべての配給場に、「米国から送られたプレゼント」というハングル文字が書かれた2つの食糧袋を立てておくことに合意したと、「ボイス・オブ・アメリカ」が22日、伝えた。住民たちに、米国は敵ではなく、有難い国であることを分からせるということだ。米国が送った食糧は、世界食糧計画(WFP)と米非政府機構(NGO)を通じて、北朝鮮の148の郡のうち131の郡で配分される。事実上、北朝鮮全域に「米国のプレゼント」が配分されるという話だ。北朝鮮の住民たちが、非難することだけに慣れた米国に対して、どのように考え、食糧を受け取るのだろうか。

◆米国は5月、北朝鮮に50万トンの食糧を支援すると約束して以来、これまでトウモロコシ9万3千トンを送った。北朝鮮は、食糧支援を受け入れ、異例にも多くの譲歩をした。米国は、食糧が飢えに苦しむ住民たちに伝わることを確認するために、59人の監視要員の派遣を要求して貫徹させた。米NGOが北朝鮮に派遣した16人の監視要員の中には、韓国語が話せる韓国系米国人が3人も含まれた。WFPも、食糧配分を徹底して監視するために、4地域に事務所を新設した。

◆北朝鮮が、それだけ深刻な食糧難を経験しているという証拠である。WFPが、韓国政府にトウモロコシ15万トンに当たる6千万ドルの支援を要請してきた。飢えた同胞に必ず伝わるのなら、WFPを通じた間接支援だとしても、積極的に参加する必要がある。北朝鮮に直接食糧を送るという政府の計画に支障が生じたと、残念がる理由もない。「韓国のプレゼント」というラベルをつけることができなくても、北朝鮮住民の多くの生命を救うことができるなら、人道的次元でWFPの要請を受け入れなければならない。

方炯南(パン・ヒョンナム)論説委員 hnbhang@donga.com