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[オピニオン]社会参加の芸能人

Posted July. 20, 2011 08:54,   

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米国のテレビホームショッピング・チャンネルのQVCは最近、ベトナム戦争反対運動で有名な米国の女優ジェーン・フォンダ氏の新著「プライム・タイム」をPRしようとしていた計画を取り消した。氏の反戦運動の経歴を批判する視聴者たちが抗議したためだった。氏は、当時、南ベトナム解放民族戦線(ベトコン)軍の対空砲に上がって笑っている写真が公開され、米国の参戦経験者らから激しく非難された。フォンダ氏は、後に何度も自身の行為について誤ったが、戦争に反対するする考えは曲げなかった。

◆韓国で最近、社会問題で活動している芸能人たちが再び注目を集めているのは、女優のキム・ヨジンさんが授業料5割下げを訴えてワンマンデモを行ってからだ。その前に、弘益(ホンイク)大学の清掃作業員たちがろう城している現場を訪ねる活動をする時までも、キムさんはマスコミが手薄に扱った分野に世論を喚起させたという面で、好意的な反応を得た。ところが、授業料5割下げのデモ以来、韓進(ハンジン)重工業スト現場など至る場面に顔を出すようになってからは、「映画やドラマより、ニュースの現場に熱心に顔を出す俳優」とも皮肉られらた。

◆MBCが、「社会的な論争のある事象に特定団体の主張を公開的に支持や反対の意見を示す発言や行為」をした場合はレギュラー出演を制限するという新しい審議規定を設けた。同規定によって、キムさんのラジオ番組のレギュラーゲスト内定がキャンセルされた。すぐさま鉠国(チョ・グク)ソウル大教授、小説家の孔枝泳(コン・ジヨン)、李外秀(イ・ウェス)さんらが反発し、MBCへの出演拒否を宣言した。表現自由を侵害したという理由だった。しかし、社会的に賛否が分かれる敏感な問題について、片方の意見に賛同する芸能人を出演させると、MBCがそのような極端な見解を支持しているという誤解を、視聴者に与えかねない。芸能人だけなく、教授や医師らにも同じルールを適用すると言うから、芸能人を特に差別しているわけでもない。

◆判断力が弱い青少年たちに、芸能人の発言は大きな影響を与える。狂牛病(BSE)波紋のときも、何人かの芸能人たちが非科学的な扇動をして、青少年たちに悪い影響を与えた。公共の電波を使う放送は、個人の資金で作る映画や公演とは違い、出演する芸能人の選定基準を厳しくして当たり前だ。社会活動をする芸能人という意味でソーシャルテイナー(socialtainer)という言葉が韓国では流行っている。英語にもない国籍不明の言葉だ。我々のように、国内の政治問題だけにしがみ付く芸能人ではなく、スーダン・ダルフールで平和活動を繰り広げているジョージ・クルーニーのような真の社会活動の芸能人を見たい。

宋平仁(ソン・ピョンイン)論説委員 pisong@donga.com