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「この世のすべての悲しみよ、こんにちは」

「この世のすべての悲しみよ、こんにちは」

Posted September. 25, 2004 21:57,   

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小説「悲しさよこんにちは」で有名なフランスの女流作家フランソワーズ・サガンが、24日(現地時間)、フランス北部の港町のある病院で死亡した。享年69歳。

故人の友人は、サガンが心臓と肺を患い、数年間病と闘ってきたが、最近家の近くの病院に入院して治療を受けている途中、死亡したと伝えた。

サガンは、1935年にフランス・カザルクの裕福な実業家の家に生まれ、ソルボンヌ大学を中退した。19歳の時である1954年に発表した長編小説「悲しみよこんにちは」で、世界的なベストセラー作家になり、その年にこの作品でフランス文学批評家賞を授与した。

「悲しみよこんにちは」は、母親と死別した17歳の少女が、若くて魅力的な父親の再婚に反対して経験する微妙な感情を、簡潔な文体で繊細に描いた作品で、22ヵ国語に翻訳され100万部以上売れた。

サガンはその後、小説「ある微笑」、「ブラームスはお好き」、「熱い恋」などを書き、「スウェーデンの城」、「時おりバイオリンが」などの戯曲を発表した。

国内でも、小説「悲しみよこんにちは」、「過ぎ去る悲しみ」、エッセイ集「歓喜と苦悩の瞬間」などが翻訳され、多くのファンを魅了した。

サガンは、自由奔放な生活とスピードとタバコを楽しんだ。1995年2月にはコカイン服用の容疑で逮捕され懲役刑を言い渡された。サガンは実刑を宣告された後、「他人に被害を与えない限り、私は私自身を破壊する権利がある」と言い、この言葉は今も自由主義者を代弁する名言と考えられている。

2002年には、自分の熱烈な読者であるミッテラン前大統領に事業家を紹介して受け取った61万ユーロを含む83万ユーロ(約9億5000万ウォン)に対する所得税を脱税し、懲役1年、執行猶予1年を言い渡された。

天才作家から脱税犯に転落したサガンは、脱税裁判が始まって全財産を差し押さえられ、無一物になって老年を送った。遺族には、再婚した夫とその間に産まれた息子が1人いる。

シラク仏大統領は、サガン別世の直後に発表した声明で、「故人は、女性の位相を高めることに貢献した。フランスは最も立派で感受性の強い作家を失った」と弔意を表した。



李珍暎 ecolee@donga.com